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 ともに女優&3児の母である小雪と、鈴木保奈美がドラマ初共演することでも話題のSPドラマ『ゴールドウーマン』(テレビ朝日系・5月28日土曜夜9時~)。 銀行を舞台に、孤高のキャリアウーマンが巨大組織の悪事に立ち向かう。

 原作は第5回日経小説大賞受賞作の『スコールの夜』(芦崎笙・著)。“男性社会の中で女性が生き抜く姿を描きたい”のオファーに小雪はこう語る。

「どう表現していこうか楽しみも不安もありましたが、新しいものにチャレンジする気持ちは常に持っていたいので、やりがいのあるお仕事だなと思って取り組みました」

 小雪が演じる吉沢環は、帝都銀行の女性総合職でスピード昇進した。目標突進型であまり振り返らない姿は、似ているという。先輩の女性総合職・矢島舞役の鈴木との初共演には、

「『東京ラブストーリー』など、保奈美さんの出演作はセリフも覚えてしまうほどよく拝見していましたが、あのときのままお変わりなくいらっしゃるので、まるで夢の中にいるような、ちょっと変な感覚でした(笑)。

 環にとって舞は、憧れの先輩ですが、それは私の保奈美さんへの思いと同じ。保奈美さん独特の雰囲気、透明感、声を肌で感じることができて、今回の撮影ではとても癒されました!」

 鈴木は企業ものドラマに初挑戦。専門用語や組織における力関係を把握するために、台本を読む時間が通常の3倍かかったという。小雪についての印象は、

「大人っぽくて落ち着いていておしとやか、というイメージを抱いていましたが、意外とせっかちかも!? 落ち着いていながらも、物事をサササッと進めていくタイプかなと思いました」

 撮影前に小雪と鈴木は、元銀行員に話を聞き、仕事や総合職の女性の服装など役作りに生かした。

「タイトルにちなみ、環はヒールやスカーフなどに必ずゴールドのアイテムを身につけています」(藤本一彦プロデューサー)

 銀行の参謀本部の室長に上り詰めた環は、新頭取(寺泉憲)から子会社「帝都事務サービス」の200人におよぶ社員のリストラを命じられる。室長のポストに推薦してくれた舞の手前、失敗は許されない。

 帝都銀行から出向している総務部長の菊田祐介(村上弘明)は、社員から恨みを買いながらも環の指示の下、退職勧奨に黙々と取り組んでいた。そんななか、ある情報をきっかけに環は、リストラには上層部の保身、派閥争いの思惑がうずまいていることに気づく。自分は利用されただけなのか?

 そして、環は男たちに挑戦状を叩きつける。

「言い寄ってくる上司をなぎ払い、女の武器を使わずに男社会の悪事に斬り込んでいく環の姿は、時代劇の侍のような潔さがあります。そしてもうひとつの見どころは、環と非常にミステリアスな舞の関係。敵か味方か? ぜひ、ご注目ください」(藤本プロデューサー)

■小雪が食材を持ち込み、手作りスムージーで慰労

 銀行が舞台の骨太のドラマだが、現場は和やかな雰囲気で、撮影時にはこんなサプライズが。

「お借りしたビルのスペースに、スムージーのジューサーが置いてあったんです。小雪さんは果物と野菜を持ってきて、トマト系とバナナ系のスムージーを作ってスタッフにふるまってくださいました」(藤本プロデューサー)

 美しい桜並木、絶景の夜景シーンなど見どころは多い。

「まずは、冒頭数分のところと後半の2か所にあるシーンです。舞が環にウインクするのですが、女性スタッフから“可愛い!”の声が上がっていました。小雪さんもおっしゃっていましたが、保奈美さんのソプラノボイスも、心地よく響きますよ。

 そして、村上さん演じる菊田はカッコいい男に見えてしまうかと思ったんですが、やるせない中年オヤジを演じきってくださって。私も驚きました」(藤本プロデューサー)

 男社会の悪事に果敢に立ち向かっていく孤高のヒロイン、環の姿は、女性には心地よく映るはず。

「見終わった後の爽快感をお約束します! 土曜の夜に本作を見て、スッキリした日曜日をお迎えください」(藤本プロデューサー)