今年の夏は、妖怪イベントが盛りだくさん。妖怪が描かれた貴重な浮世絵や水木しげるのテーマパークなど、楽しみながら冷んやり体験をして暑い夏を乗り切ろう!

■水木ワールド全開! 東京に突如現れた妖怪テーマパーク

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壁一面、妖怪で埋めつくされた「無限六角堂」。妖怪と一緒に万華鏡に閉じ込められた気分! (c)水木しげるプロダクション

 2015年11月に亡くなった漫画家兼妖怪研究家・水木しげるが描いた妖怪と触れ合える妖怪テーマパーク。古い屋敷の回廊を歩きながら妖怪たちと出会う妖怪屋敷や、あの「ぬりかべ」に会える妖怪の森など、体感型の展示が盛りだくさん。鬼太郎の誕生シーンを再現したジオラマは、そのクオリティーの高さに背筋も凍るほど。

【体感妖怪アドベンチャー GeGeGe水木しげるの大妖界】

○会場:東京都豊島区東池袋3-1-1 池袋・サンシャインシティ ワールドインポートマートビル4F 展示ホールA

○開催期間:7月26日~8月29日 10:00~18:00(最終入場17:30)

■夜の水木しげるロードで繰り広げられる妖怪たちの祭典

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水木しげる記念館の前では『ゲゲゲの鬼太郎』の野外上映会が行われる (c)水木しげるプロダクション

『ゲゲゲの鬼太郎』のキャラクターをはじめ、153体もの妖怪のブロンズ像が並ぶ“水木しげるロード”。来場者数3000万人突破を記念して行われる同イベント、開催時間はなんと夜! 暗がりの水木ロードで謎解き頭脳ゲームに挑戦したり、夏の夜空に1反(約12m)の長さの「一反木綿」が出現したりと、気になる催しがめじろ押し。

【夜は墓場で運動会】

○会場:鳥取県境港市本町5番地周辺

○開催期間:8月5日~6日 17:00~21:00

■深川の町があやかしに染まる……妖怪たちの縁日はいかが?

 東京・深川の商店街を中心に、日本の妖怪や伝承をテーマにフリーマーケットや大道芸を披露する町をあげての怪談イベント。狐の面をかぶった露天商や“ひとだまわたあめ”を売る出店など、ワクワクするようなお店がいっぱい。「浴衣でそぞろ歩きでお楽しみください!」(代表・北葛飾狸狐さん)

【深川お化け縁日】

○会場:東京都江東区三好3丁目付近 深川資料館通り商店街路上の歩行者天国

○開催期間:8月20日 17:00~20:30

※雨天時は9月22日 18:00~21:30 深川江戸資料館B1Fレクホールに変更

○主催:深川怪談実行委員会/協力深川資料館通り商店街、深川江戸資料館

■リアルからユニークまで! 立体化した妖怪たちに会える

 玩具やフィギュアなど、立体化された妖怪にスポットを当てた展覧会。作家・京極夏彦の代表作『姑獲鳥(うぶめ)の夏』のカバーに使われた妖怪・姑獲鳥の立体造形が登場することでも話題に。そのほか、江戸時代に作られた浄瑠璃の人形やお化け屋敷の人形など、360度楽しめる妖怪たちが勢ぞろい。細部にまでこだわった職人の技術に、思わず見入ってしまうこと間違いなし。

【特別展「立体妖怪図鑑―妖怪天国ニッポンpartⅡ―」】

○会場:兵庫県姫路市本町68番地 兵庫県立歴史博物館 ギャラリー

○開催期間:7月16日~9月11日 10:00~17:00(最終入場16:30)

■かっぱの手のミイラに歴史的資料……かっぱマニア垂涎の特別展

 日本で最も有名な妖怪のひとつ、かっぱ。八戸市博物館の「かっぱ展」では、関連書物・絵図はもちろん、かっぱの手のミイラや、かっぱに関する珍品を多数展示。また、期間中は「粘土でかっぱを作ってみよう」などの体験講座も楽しめる。

【八戸市博物館 かっぱ展】

○会場:青森県八戸市根城字東構35-1 八戸市博物館

○開催期間:7月16日~8月21日 9:00~17:00(最終入館16:30)/休館:月、祝翌日

■歌川国芳、月岡芳年……江戸の“怖い”が楽しい浮世絵展

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歌川国芳『大江山酒呑童子』

 歌川国芳・国貞など、江戸を代表する浮世絵師による“怖い絵”が一堂に会する同展。「ゾッとするような『怖い』、ユーモアのある『怖い』、迫力のある『怖い』など、作品を通して江戸の人々が抱いた恐怖のイメージを探り“怖いもの見たさ”の気持ちが今も昔も変わらないことを、体感いただけると思います」(太田記念美術館・広報)。

【怖い浮世絵】

○会場:東京都渋谷区神宮前1-10-10 太田記念美術館

○開催期間:8月2日~8月28日 10:30~17:30(最終入館17:00)

■国宝・重要文化財が一堂に会する、妖怪展の決定版

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 妖怪は、古くは縄文時代の土偶から始まった日本人の不安感などの造形化。現代まで続くその4000年の妖怪表現を、余すところなく堪能できる妖怪展の決定版。平安時代の国宝『辟邪絵(へきじゃえ)』をはじめ、多数の貴重な文化財から、大ヒットアニメ『妖怪ウォッチ』まで、日本美術の名品で紹介。

【大妖怪展 土偶から妖怪ウォッチまで】

○東京会場:東京都墨田区横網1-4-1 東京都江戸東京博物館 1階特別展示室

○開催期間:7月5日~8月28日 9:30~17:30(最終入場は閉館の30分前まで)

※夜間延長あり。詳細は公式HPへ(http://yo-kai2016.com/)

○大阪会場:大阪市阿倍野区阿倍野筋1-1-43 あべのハルカス16階 あべのハルカス美術館

○開催期間:9月10日~11月6日/火~金 10:00~20:00(最終入場19:30)、月・土・日・祝 10:00~18:00(最終入場17:30)

■3Dプロジェクションマッピングで、幻想的な百鬼夜行を再現

“秀吉とねねの寺”として知られる京都の高台寺では、恒例の展示会を今年も開催。寺が所蔵する、江戸時代土佐派の『百鬼夜行図』絵巻、現代の『高台寺百鬼夜行絵巻』などを一挙公開。また、8月1日~18日までは『夏の夜間特別拝観』を実施。3Dプロジェクションマッピングを使って、幻想的な妖怪の世界へとご招待。

【高台寺百鬼夜行展】

○会場:京都市東山区高台寺下河原町526番地 鷲峰山高台寺(臨済宗建仁寺派)

○開催期間:7月9日~7月31日 9:00~18:00(受付終了)、8月1日~8月18日 9:00~21:30(受付終了)、9月1日~9月30日 9:00~17:00(受付終了)

■夏の暑気払いに! ユニークな妖怪たちの絵巻を心ゆくまで鑑賞

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江戸後期に制作された『百鬼夜行絵巻』(作者不明)。動物や植物の形をしたかわいらしい妖怪に癒される!?

 京都市立芸術大学芸術資料館の「妖怪三昧」では『百鬼夜行絵巻』や『付喪神絵詞』など、江戸時代に制作された妖怪たちの絵巻を鑑賞することができる。鬼や天狗などのスタンダードな妖怪から、花木や野菜の妖怪、さらには道具や器に手足が生えた妖怪まで、姿形さまざま。豊かな想像力で生み出された魑魅魍魎の世界に、引き込まれること間違いなし。

【妖怪三昧―異形のものの棲むところ】

○会場:京都府京都市西京区大枝沓掛町13-6 京都市立芸術大学 芸術資料館陳列室

○開催期間:7月2日~ 8月5日 9:00~17:00

■ここが地獄の本場!? 立山で閻魔大王のヒミツに触れる

 立山の地獄谷にちなんで、立山博物館はこの夏、“地獄”づくしに。イベントは2部構成になっており、前半は『閻魔の眼光』、後半は『地獄の閃光』と題して、地獄にまつわる秘密をひも解く。期間限定「地獄カフェ」では地獄をイメージしたオリジナルメニューが登場。

【立山×地獄展】

○会場:富山県中新川郡立山町芦峅寺93-1 富山県[立山博物館]

○開催期間:第Ⅰ部 7月16日~9月4日、第Ⅱ部 9月17日~11月13日 9:30~17:00(最終入場16:30)

■20年前の恐怖が再び 大人気お化け屋敷「赤ん坊地獄」の続編

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 日本を代表するお化け屋敷プロデューサー・五味弘文氏が手がける『赤ん坊地獄』が東京ドームシティ アトラクションズに。赤ちゃんの人形を抱いて進み、さまざまな仕掛けから赤ちゃんを守るミッション型お化け屋敷で、20年前に行われたものの続編だとか。

【赤ん坊地獄】

○会場:東京都文京区後楽1-3-61 東京ドームシティアトラクションズ

○開催期間:7月15日~9月25日 絶叫篇10:00~16:00/超・絶叫篇17:00~22:00

■スリル満点 ゾンビたちが徘徊する恐怖のミュージアム

 ここはゾンビへの対処法を一般の人に習得させるための場所であり、同時に科学者たちのゾンビ研究施設。世界中のゾンビについての資料や、生け捕りにしたゾンビたちを展示。奥の研究室には、見た人を一瞬で恐怖に陥れるゾンビたちが。迫る来るゾンビたちを振り切り、無事に逃げることはできるのか……。

【~恐怖のウォークスルー型アトラクション~ ゾンビミュージアム】

○会場:大阪府大阪市中央区心斎橋筋1-7-1 大丸心斎橋店北館14Fイベントホール

○開催期間:7月29日~8月22日 10:00~20:30(最終入場20時)