和田清香さん。『All About』ダイエット・ボディケアガイドを務める

 最先端のダイエット、美容テクに詳しい和田清香さんはこう話す。

「ダイエット成功の秘訣は、飽きずに続けること。それには、ファッションのように新しいものを取り入れ、“組み合わせ”を楽しむことがポイントです」

 ストイックに挑戦しても、長続きせず、逆にリバウンドに陥ってしまう可能性が高いという。

「海外セレブたちが実践しているメソッドを参考にするといいですよ。中には、やりすぎなものや、風変わりなものもありますが(笑)」

 セレブたちには専属の栄養士がついているため、ダイエット&美容効果が高く、しかも栄養バランスがとれているものが多い。

「私も2~3種類のメソッドのイイトコ取りをしています。以前15kgのダイエットに成功し、それ以後もキープできているのは、常に新しい“組み合わせ”を取り入れているからです」

 簡単にできるダイエット&美容メソッドだけをセレクトしてご紹介。

■ジェニファー・アニストンが注目「タコクレンズダイエット」

1日3回の食事をすべてタコスに変える「タコクレンズダイエット」

 1日3回の食事をすべてタコスに替えるだけ。タコスの生地は“トルティーヤ”といわれる、とうもろこしの粉を焼いたものを使用。

 量の制限はなく、食べたいだけ食べてもよいが、肉、魚など動物性の食材を生地に挟むのはNG。これを30日間続けるのが基本。体質や体形にもよるが、1か月で5kg減ったという報告も。

「食べる量に制限がまったくないので、ストレスが少ないダイエットですね」(和田さん、以下同)

 食物繊維が豊富にとれるので便通がよくなり健康にもいいとか。

「タコスには野菜が合いますが、それだけになってしまうとタンパク質不足になることも。大豆製品を積極的にとりましょう。具に豆腐を使うのがオススメ」

 ソースに変化をつけて、飽きないようにするのがコツ。

「サルサソースが定番で、バルサミコソースやケチャップを使ってもOKです」

 果物を包んでスイーツ風にすると、満足の一品に。

■NYで大ブーム「骨ブロス」

だしを飲むだけのダイエット法「骨ブロス」

 ニューヨークでは、“だしバー”ができるほどブームだとか。ダイエットの方法はだしを飲むだけと超簡単! また1食をだしに置き換えると、さらにダイエット効果が増す。

 だしには基本、味つけは加えず、ちょっと物足りない人は少々の塩を加える。だしをとる食材は、鶏骨など骨を中心に動物性、植物性どちらもOK。

「ダイエットにももちろんオススメですが、美容にも最適! 私は、鶏の手羽先にセロリと玉ねぎを加えてだしをとっています。コラーゲンたっぷりで、肌や髪がよみがえりアンチエイジングにも役立ちます」

 だしだけを飲み、手羽先などの具には手をつけない。

「朝だけ、だしにするのが◎。また、ソフトドリンクや砂糖を入れたコーヒーを1日数回飲む人は、それをだしに置き換えるだけでダイエット効果あり」

 動物性のだしは、カルシウムなどのミネラルが豊富。タンパク質も含むので、代謝アップにもつながる。

■ハリウッド発「8時間ダイエット」

 1日のうち食べる時間を8時間だけに制限し、それ以外は水やお茶以外は摂取しない。例えば朝8時に朝食をとったら、8時間後の午後4時には夕食を食べ終わる。

 始める時間と終わる時間は何時でもよいが、夜中に食い込まないように。8時間以内なら、何を食べてもOK。焼き肉などこってり外食をしても、お酒を飲んでもいい。

「食べる時間帯は、ダイエットにとても重要です」

 食べている時間が長いと、体内で食物をすべて消化できず脂肪になりやすいとされている。しかし8時間は難しい。そこで和田さんは、10時間ダイエットと少しゆるくして実践している。

「1日の中で自分の生活に合った時間帯を選べるので手軽に始められます。ただし、食べ終わる時間には注意しましょう。食べてすぐ寝るのはオススメできません。

 私は午後6時までに食べ終わるようにしています。時間内なら何でも食べられるので、ストレスが少なく続けやすいと思います」

■1日5食で痩せる「ファイブファクターダイエット」

1日の食事を5食にし、これを5週間続けるのが「ファイブファクターダイエット」

 女優のハル・ベリーなどハリウッドセレブのトレーナーであるハーレイ・パスターナック氏が考案したダイエット。

 方法は1日の食事を5食にし、これを5週間続ける。GI値が低い(血糖値を上昇させにくい)食材を選び、良質なタンパク質、食物繊維を多くとるようにする。5食のほかに、週5日運動をするなど「5」にちなんだ法則がある。

「私は5年以上、このメソッドを続けています。朝はスムージー、昼と夜は炭水化物とタンパク質を含むバランスのとれた食事。夜は野菜と消化のよいタンパク質をとっています」

 午前食と午後食は、ナッツ、ヨーグルト、枝豆などで軽くすませるようだ。

「最近、甘酒にハマり、午後の軽食として飲んでいます。玄米などで手作りできるので重宝しますよ」

 スイーツ感覚で食べられて美容にもいい甘酒は、和田さんのイチオシ。

「私は“ファイブファクター”と“8時間”を組み合わせています」

■ヴィクトリア・ベッカム発「ココナッツウォーター」

低カロリーでビタミン・ミネラルが豊富なココナッツウォーターを飲むだけ

 砂糖と加工食品の摂取をやめココナッツウォーターを積極的に飲むだけ。ヴィクトリア・ベッカムのパーソナルトレーナーがダイエットのために良質なエネルギーをとることをすすめたことから広まった。

 ココナッツウォーターは、ココヤシ(椰子)の実果汁を含んだ飲み物。100gで20キロカロリー程度と低カロリーで、ビタミンやミネラルも豊富。

「ココナッツだけでなく、いわゆるプランツ(植物)ウォーターがアメリカで人気です。ほかにサボテンやメープルの木、樺の木などのウォーターを現地のスーパーなどで見かけました」

 アメリカでは手軽に購入できるという。

「ほんのり甘いものもあり、ココナッツウォーターもジュース感覚で飲むことができるでしょう。甘いものが苦手なら、スムージーにしたり料理に加えたりして取り入れましょう」

 カリウムなどのミネラルが豊富で、塩分を排出する作用がある。むくみ太り解消に適しているとか。

■おすすめできない!? やりすぎセレブたちの「エア・ダイエット」!?

 ギターを弾いているフリは『エア・ギター』。なんと、ダイエットにもエアがあった! それは、食べているフリをする『エア・イーティング』。マドンナをはじめ、セレブたちがハマっているというのだ。

 方法は、本物の料理を前にしてスプーンやフォークを使い口まで運ぶのだが、実際には食べずに「フリ」をするだけ。料理のいい~匂いがプンプンする中で、口にできるのは水とソルトスープのみ。

 つまりは、絶食。本物の料理を前にするため、絶食よりもつらい過酷な修行? 精神力も必要なこのダイエット。オススメはいたしません!

<プロフィール>
和田清香さん/『All About』ダイエット・ボディケアガイド。体験したダイエット法は300種類以上、自身も15kgのダイエットに成功。