同じようなお悩みを抱えている人はいますか?
『わたしが神さまから聞いたお金の話をしてもいいですか?』『神さまのお告げで教わった! 井内由佳のしあわせスパイラル』などの著書がベストセラーとなった井内由佳。そんな彼女は、1989年のある日、神さまのお告げが降りる。それ以降、神さまのお告げで教わった「幸せになるための考え方」を伝え続けているという。隔週で連載している『神さまの幸福論』では、井内先生に寄せられた人生相談と、その回答をお見せしていきたいと思います。今回は子育ての悩みについてです。

Q 井内由佳さんの本をほとんど読ませてもらっています。いろいろ勉強させてもらっています。だいぶ、考え方が変わってきたのではないかと思っています。

 相談は高1の三男のことです。3人の子育てをして、まさか3人目でこんなに心配しなくてはならないなんて、と思っています。三男は、志望していた高校の受験を突然辞めると言い始めて、次男が通っていた高校を受験しました。

 しかし、入学してまもなく、授業態度が原因で別室に移されることが増えて、みんなと同じ教室で講義を聞けなくなってしまい、学校を休むようになりました……。

 部活もサッカー部に仮入部しましたが、ダラダラしていたので私が「嫌なんじゃない?」と指摘したら、あっさり野球部に入りました。

 夏休みになると朝早くから、夜は帰宅が10時過ぎたりという毎日が続き、カラダが疲れ果てて、熱中症にかかって、それから、気力がなくなって……とうとう辞めてしまいました。

 結局、今の高校に入ったことを後悔してるようで、学校が面白くないと、変わりたいと言い始めてます。こんな状況なので、転校したとしても、次の高校でも同じようになると思うので、今のままがんばって欲しいのです。

 こういう場合、親である私の心がけ次第で子どもも変わってくるのでしようか? 何気に「こころ次第よ」と言っても、反発してきます。押しつけもいけないとは思いますが、つい、本で読んだことを言ってしまいます。どうしたら、いいのでしょうか。教えてください。よろしくお願いします。

井内先生からの回答

A:いつもわたしの本をお読みくださっているとのこと、ありがとうございます。少しでも、何かのお役に立てているならとても嬉しいです。高1の息子さんのことで悩んでいらっしゃるんですね。

 あなたにとっては、「まさかこんな悩みを抱えるなんて」と、思うことかもしれませんが、こういう感じの高校生ってたくさんいます。そして、難しくさえ考えなければ、大した問題ではありません。

 まず、子どものことで悩みが出た場合、「現在(いま)」だけを見て右往左往するのではなく、夫婦揃っているなら、ご夫婦で、シングルなら自分自身で子育ての"着地点"をきちんと決めておくことが一番大切です。

「子どもをどのような大人に育てたいのか」そして、「何をもって子育てを終了とするか」ということをです。

 それは、「そこそこの大学を卒業させて、ちゃんとした企業に就職させる」なんて、輪郭のないぼやけたものでなく、また、子どもの意思もちゃんと反映されていることが肝心です。

 ちなみに、我が家は「子どもがそれぞれ、自分が打ち込める仕事を見つけ、それで自立できるまで」が子育ての着地点だと考えています。その上で、いろんな問題を考えます。

 だから、子どもがいろんなことに興味を示せるような手助けをします。非日常である、山や海や草原などに連れて行ったり、親が連れて行かなければ見れない、行けないところを見せるようにしているということだけですが。

 だけど、こちらからは、習い事や勉強などなんらの強制はしません。神さまが「親の希望や夢を子どもに押しつけるんじゃない」と教えてくださったからです。

 そして、否定的な言葉や意見を言わないようにしています。それを言ってしまうと、子どもは自由に思ったことを言わなくなりますし、親にいい意味で甘えることが減ってきます。

 あなたの文面から見えてくるのは、息子さんを褒めたり、励ましたり、一緒に喜んだりすることよりも、先回りして心配したり、牽制したり、聞かれもしないことに意見を言ったりして反発されている様子です。

 親の対処で子どもは大きく変わります。もっと、同じ立場で、同じ視点で息子さんに寄り添ったらいいと思います。高1の子どもに「こころ次第よ」などと言っても理解できるはずがありません。

 なぜ学校が嫌なのか、辞めたいのか、まず話を聞いてあげてこころを開かせてください。そして、話してくれたことに、否定や反発をするのではなく、まずは共感してください。それから一緒に解決策を考えましょう。

 それだけで、息子さんは自分の居場所を感じるはずです。そして、安心するはずです。そうすると、落ち着いて物事を考えられるようになるのです。子どもに安心感を持たせ、信頼関係を作る、これが急がば回れの子育ての極意なのです。頑張ってくださいね。


《プロフィール》井内由佳(いうち・ゆか)●福岡県生まれ。福岡大学商学部卒業。大学卒業後、株式会社リクルートに入社。1989年に神さまのお告げが降りる。1991年より夫が経営する輸入車販売会社の取締役を務めるのかたわら、自宅で人々の相談に応じ、神さまのお告げで教わった「幸せになるための考え方」を伝え続けている。福岡市在住で二男二女の母として、毎日、楽しく、嬉しく暮らしている。【公式携帯サイトhttp://iuchi.augury.jp/】