子育てに悩みはつきものです
『わたしが神さまから聞いたお金の話をしてもいいですか?』『神さまのお告げで教わった! 井内由佳のしあわせスパイラル』などの著書がベストセラーとなった井内由佳。そんな彼女は、1989年のある日、神さまのお告げが降りる。それ以降、神さまのお告げで教わった「幸せになるための考え方」を伝え続けているという。隔週で連載している『神さまの幸福論』では、井内先生に寄せられた人生相談と、その回答をお見せします。今回は前回に引き続き、子育ての悩みについてお答えします。子どもを心配する親心と過干渉の間で、どのようなバランスをとればいいのでしょうかーー

Q:どうしても子どもの将来が心配になってしまい、先回りしたり、自分の意見を押しつけてしまったりといったことがあるかもしれません。子どもを信頼しているのですが、将来のことを考えると、どうしても「何かしてやれないか」と躍起になってしまうように思います…。そうした親としての感情と、現実的な子どもへの教育方法とのジレンマには、どのように対処したらよいのでしょうか?

井内先生からの回答

A:親だったら、子どもの将来が心配になるのは、当然ですよね。だから、つい先回りしたり、自分の意見を押しけてしまう。そのお気持ち、すごくわかります。わたしも4人の子どもがいますから。

 だけど、ある日、神さまにこう教わったのです。

「子育てでどうすべきかで悩んだら、あなたが子どもの頃のことを思い出して、自分は親にどうされたかったか、また、どうされると嫌だったか、それを基準に判断しなさい。

 あなたが親から、叱られるのが嬉しかったか、それとも褒められるのが嬉しかったか、親からいろんな意見を言われるのがこころ強かったか、うっとうしかったか、それで出した結論があなたたち親子にとって一番いいのですよ」と。

 それ以来、わたしはいつも自分の子どもの頃を思い出して、判断のものさしにしています。

 わたしは、わりと厳しい両親に育てられました。交友関係に干渉してきたり、門限は厳しかったりと、高校生までとても窮屈な思いをしながら過ごしました。

 生活態度には厳しかったのですが、その代わり勉強しなさいとは一度も言われたことはありませんでした。

 その結果、わたしはどうだったかといえば、高校生まで厳しく(というか、口うるさく)育てられたのに、大学に入って、ひとり暮らしを始めると、これまでの窮屈な生活のうっぷんを晴らすかのように、夜遅くまで友だちと遊んで、いろんなことに興味を持ち、首を突っ込んで青春を謳歌していました。

 勉強は、親から何にも言われなかったにもかかわらず、国立大学を受験するくらいは勉強しました。ちなみに国立大学の受験には失敗しましたが、滑り止めで受かった大学に入って、とても楽しい4年間を過ごしました。

 神さまの教えと自分自身の体験から、わたしは子どもに、自分で考える力をつける手伝いをすることが子育てにおいて一番大切なことだと思っています。こちらから誘導するのではなく、自分で考えて導き出した答えに手を差し伸べてあげることだと。

 だから、子どもにはいろんな世界を見せたい。映画もたくさん見てほしい。お友だちとしっかり関わってほしい。そう思っています。そして、子どもが人の気持ちがわかる大人に成長さえしてくれれば、どうにか生きていけると思うのです。

 なぜなら、わたしが多くの方の相談に乗ってわかったことですが、どんなにいい大学をでて一流企業に就職できても、人の気持ちのわからない人、人に興味のない人は、人生が幸せではないし、仕事も順調にいかないからです。

 一方、あまり勉強ができなかったとか、大学を出ていない人でも、人を喜ばせるのが好きな人は、幸せに暮らしている人が多いし、仕事でも成功しているんです。子育てはこころ育て。

 これが親も子どももストレスがたまらない考え方だと言えるのです。

 お互い、子育て頑張りましょうね。


《プロフィール》井内由佳(いうち・ゆか)◎福岡県生まれ。福岡大学商学部卒業。大学卒業後、株式会社リクルートに入社。1989年に神さまのお告げが降りる。1991年より夫が経営する輸入車販売会社の取締役を務めるのかたわら、自宅で人々の相談に応じ、神さまのお告げで教わった「幸せになるための考え方」を伝え続けている。福岡市在住で二男二女の母として、毎日、楽しく、嬉しく暮らしている。【公式携帯サイトhttp://iuchi.augury.jp/】