鬱陶しい旦那とどうやって向き合うべきなのでしょうか
『わたしが神さまから聞いたお金の話をしてもいいですか?』『神さまのお告げで教わった! 井内由佳のしあわせスパイラル』などの著書がベストセラーとなった井内由佳。そんな彼女は、1989年のある日、神さまのお告げが降りる。それ以降、神さまのお告げで教わった「幸せになるための考え方」を伝え続けているという。隔週で連載している『神さまの幸福論』では、井内先生に寄せられた人生相談と、その回答をお見せします。前回は自分の周りに鬱陶しい人がいると耳鳴りがすることがあるとの回答でしたが、実はその「鬱陶しい」のは旦那さんだったそうで、さらに質問がありました。

Q:私は、夫が嫌いです。ずっと「夫が出て行かないかな」と思っていたら、離島への単身赴任が2年前決まりました。しかし、週末毎に帰って来るのでストレスになっていました。相手ばかりのせいにしてもいけないと思い、「この人はなぜ毎週帰って来るのか」と考えていたら、家のことが気になり、防犯の意味でも帰って来るのだろうなと思いました。最近は「ありがたいな」と思うことを考えていたのですが、専業主婦なので、平日に自由がきくのが一番ありがたいと思っています。ほかには、夫がいつの間にかガソリンを満タンにしてくれたり、車を綺麗にしてくれています。

 しかし、私は、「ありがとう」がどうしても夫には言えないんです。子供には言えても、心の中では思っていても、口に出しては言えない私がいます。夫婦円満が家庭円満になるのだろうと、なりたいとは思うけど、言えそうで言えない「ありがとう」や、「お仕事お疲れ様」のひと言です。

 私には、思いやりや愛情がないみたいです。このことは、神さまにお願いしても大丈夫なのでしょうか。来年には単身赴任が終わり帰ってきます。私の考え方や気持ち次第で変わるなら、ぜひ教えていただけたらありがたいです。よろしくお願いします。

井内先生からの回答

A:あら〜。なんとも切ないお話ですね。そこまでご主人を嫌いになっちゃたんですね。あなたのメールから、ご主人を嫌いなだけなのか、それとも嫌いなだけではなくて、ほかに好きな人ができたのかがわかりませんが、それがどちらなのかであなたにアドバイスできることも変わってきます。

 夫婦が男と女であり続けるのには、とてもハードなエクササイズが必要になります。そのエクササイズの効き目が、パートナー以外に好きな人がいるかいないかで変わってくるからです。

 もし、あなたがただ単にご主人のことが嫌いな場合、それは適切なエクササイズをすれば、それなりの効果が出てきます。それは、ご主人を好きになろうとする努力です。

 あなたのメールには、「ご主人が週に一度帰ってくるのが嫌だけど、防犯のことを考えてそうしてくれているのかと思う」とありましたが、そういった感じで、"ご主人を見る視点"を変える努力をすることです。その僅かな積み重ねによって、ご主人の良さに気づいたり、ちょっとしたしぐさや優しさに心が揺れたりして、嫌いな感情が少しずつ薄れていきます。

 長年連れ添った夫婦なら、いまさら男と女の関係になる必要はないかもしれません。でもお子さんがいらっしゃるなら、お子さんのお父さんとお母さんの関係でなくてはならないのです。それならば、お互いが相手に優しい気持ちを持ちながら連れ添っていくのが、あなたにとってもご主人にとっても、お子さんにとっても一番円満でしあわせな生き方なのです。

 問題なのが、もしあなたにご主人のほかに好きな人ができて、それでご主人が嫌いになったという場合。

 実は、男と女は全く別の生き物。同じ人間とは思えないほどです。男は同時に何人もの女を愛せるけど、女はそれができないのです。性格的に男性化した女性で、それができるという人もいるかもしれないけど、ごく少数派です。誰かにこころを奪われたら、どんなエクササイズをしても、ご主人を好きにはなれないでしょう。

 だけど、あなたは妻であり母なのです。妻として母としての責任があります。好きな人ができたからといって、「主人が嫌いで、単身赴任から戻るのが嫌です」と言っていられるはずがありません。専業主婦でもあり、ご主人やお子さんのお世話をするのがあなたの務め。全うしなければなりません。

 難しい言い方かもしれませんが、ご主人と好きな人を同じステージに上げて比べてはいけません。ご主人と好きな人のステージは違うのです。妻という立場でありながら、ほかに好きな人ができたのなら、それは「成さぬ恋」という強い認識を持たなければいけません。好きな人とご主人を比べて、ご主人が嫌いなんて子どもみたいなことを言ってはならないのです

 こういう場合、あなたは、いまの自分はご主人のおかげで成り立っているということをきちんと自覚して、ご主人に感謝の気持ちを持つことです。感謝の気持ちは、好意に変わっていきます。

 自分は自由な時間があるのに、ご主人は1日中働いてくれていること。家族を気にして、週1回帰って来てくれること、ありがたいことを拾い集めるのです。そうすることで、男と女にはなれないけど、いい夫婦になれるのです。

 人は、恋をする生き物。大人だったら、自分の思いを上手にコントロールして人生を楽しんでくださいね。さぁ、あなたの気持ち(状態)に応じて、どちらかやってみて〜。どんな気持ちの変化があるか、あなた自身も楽しんでくださいね。


《プロフィール》井内由佳(いうち・ゆか)◎福岡県生まれ。福岡大学商学部卒業。大学卒業後、株式会社リクルートに入社。1989年に神さまのお告げが降りる。1991年より夫が経営する輸入車販売会社の取締役を務めるのかたわら、自宅で人々の相談に応じ、神さまのお告げで教わった「幸せになるための考え方」を伝え続けている。福岡市在住で二男二女の母として、毎日、楽しく、嬉しく暮らしている。【公式携帯サイトhttp://iuchi.augury.jp/】