鈴木亮平 撮影/廣瀬靖士

「僕、A型なんですが、いい意味でも悪い意味でも人に気を遣うことが多くて。何人かでごはんを食べているときも“みんな楽しめてるかな”って気にしてしまったり。自分がこうだから、破天荒な男に憧れるんですよ(笑)」

 包容力と男らしさを持ち合わせ、老若男女問わず人気の俳優・鈴木亮平。作品ごとに大幅に体重を増減させるなど、ストイックすぎる役作りでたびたび役者魂を見せつけてきた鈴木だが、今回挑むのは、あのルパン三世でおなじみの銭形警部。

「最初は面白そうだなって思ったんですが、撮影が近づいてくるにあたって“ちょっと待って、銭形警部ってどう表現したらいいんだろう”って怖くなってきたんです。銭形って実は29歳って知ってました? ずっと年上だと思っていたので、どういうバランスでやれば世の中の人たちに納得してもらえるかなと。それでも撮影を進めていくうちに、自分が演じる銭形に違和感がなくなっていきました。ぜひ、鈴木バージョンの銭形を楽しんでもらいたいです」

 ルパン三世と言えば、2014年に小栗旬主演で実写化された劇場映画が記憶に新しい。小栗と鈴木は共演はもちろん、小栗が監督を務めた『シュアリー・サムデイ』に出演したり、脚本協力を手がけた『HK 変態仮面』では主役に抜擢(ばってき)されるなど、公私ともに親交が深い。

「今回、ルパンが出てこないとはいえ、礼儀として“こういうものをやるよ”と報告の意味も込めて連絡を入れました。やっぱりルパンをやったときも、相当プレッシャーがあったようなんです。僕が銭形でさえこんなにプレッシャーを感じているんだから、やっぱりルパンをやりきった小栗旬はすごい男だなと改めて思いました」

 あとは一生懸命やるのみ! と気合満々。そして来年には、NHK大河ドラマ『西郷(せご)どん』主演という大役が待ち受けている。

「西郷さんが鹿児島出身ということで、最近よく芋焼酎をもらうようになりました(笑)。あと“実は鹿児島出身者なんだ”と僕にカミングアウトしてくる人も増えて、こんなに身の回りに鹿児島出身の方がいたことにビックリ。“頼むよ!”と念を押されています(笑)」

鈴木亮平 撮影/廣瀬靖士

 2018年の大河に向けて、今年は多くの人に会って、たくさんのものを吸収したいと鈴木。

 銭形以上にプレッシャーがかかりそうだが、大丈夫?

「それが悪い意味でのプレッシャーというものは驚くほど感じていなくて。むしろ朝ドラ『花子とアン』で花子さん(吉高由里子)の相手役に選ばれたときのほうが大きかったです。役者としていろんな経験をしてきて、図太くなりました」

 100パーセント努力する気持ちは今も昔も変わらないが、たとえ批判的な意見が出たとしても、それが精いっぱいやった結果のことであれば仕方のないことだと思えるようになったと話す。

「注目もされるから批判もされる、批判されることも役者の仕事だと思ってます。批判されたとしても心を込めて作っていれば、全国の何人かには絶対届いているはずなんです。僕はそれを信じて、今回の銭形警部も西郷どんも、やり切りたいと思います!」

 今気になっている人を聞くと、

「今いちばんお会いしたいのが、『軍師官兵衛』で主演を務めた岡田准一さん。リーダーと言えば、あの人! 大河の先輩として心得はもちろん、演じることだけでなく乗り切り方や主演という立場でのまとめる力など、いろんなことを教えてもらいたいです」

〈番組情報〉
◎日テレ×WOWOW×Hulu 共同製作ドラマ『銭形警部』
出演/鈴木亮平、前田敦子、三浦貴大 ほか

日テレ:『金曜ロードSHOW! 銭形警部』
2月10日(金)夜9時放送(日本テレビ系全国ネット ※一部地域を除く)

WOWOW:『連続ドラマW 銭形警部 漆黒の犯罪ファイル』(全4話)
2月19日(日)夜10時スタート

Hulu:『銭形警部 真紅の捜査ファイル』(全4話)
2月10日(金)日テレ版放送終了後、独占配信