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 日系英国人作家カズオ・イシグロが発表し、イギリスで100万部を超える大ヒットとなった『わたしを離さないで』。

「運命……。自分の言葉としては、なかなか使うことがないですよね。どこか口にするのがテレくさかったりしますし」

 短くなった髪で微笑む、三浦春馬。舞台を日本に置き換え、同名ドラマ化した作品で“自らの身体の一部を他人に提供するために創りだされた”子どものひとり、土井友彦を演じている。

 運命に抗うのか、それとも受け入れるのか、同じ施設で育った男女3人(綾瀬はるか、三浦春馬、水川あさみ)の姿を描いたヒューマンラブストーリー。

「“これが、運命だったのか!”っていう出会いは、まだないですね。期待はしたいですが。そんな出来事があったら、きっと最高ですよね」

 ヒロインの綾瀬とは、初共演。水川とは舞台での共演経験があり「とても気さくで、話しやすい人」と語る。

「強い存在感のある女優さんや俳優さんと一緒にひとつの作品を作れることは、純粋にうれしいですし、楽しみです。このドラマの魅力は、日々の人間関係や自分の居場所について真剣に悩み、葛藤する姿を繊細に切り取っているところだと思うので、どう演じるのか……。もしかしたら、最後まで明確な答えが見えてこないかもしれませんが、挑戦していきたいと思います」

 そう語る春馬が演じる友彦は、とても純粋でサッカーが上手な男の子。リフティングをするシーンがあるそうで、

「僕、サッカー経験者なんです。でも、いざやってみたらリフティングが3回しかできなくて(笑い)。これは、現場に迷惑がかかると思い、正月三が日の休みにはリフティングの練習をしました」

 友彦という難しいキャラクターに挑戦している彼の最近の息抜き方法とは?

「特にきっかけはなかったんですが、水泳ですかね。昨年末から結構、泳いでいるのですが、水の中って、気持ちいいんです。別世界にいる感じがして。泳ぐだけじゃなくて、ただ漂っていたり、上を向いて浮かんだりしているだけでも、リラックスできるんです。

 ただ、熱しやすく冷めやすいタイプなので、このインタビューが出るころには、息抜き方法が変わっているかもしれません(笑い)。あっ、シンクロのほうに進んでいるかも! 完全に冗談ですよ(笑い)」

 金曜ドラマ『わたしを離さないで』はTBS系で毎週金曜日夜10時~放送中。

撮影/廣瀬靖士