tamori

 昨年3月31日に31年間の歴史に幕を閉じた『笑っていいとも!』。お昼にタモリの姿を見ることもなくなり、“タモロス”なる言葉も生まれた。あれからはや1年、タモリは“ブラ歩き”を再開する。

 4月11日からNHKでスタートする新番組『ブラタモリ』。タモリがとある街を歩いては、案内人や専門家たちと歴史や暮らしを巡るバラエティー番組だ。

 全体的にゆる~い空気が流れる番組にもかかわらず、’08年の放送開始から’11 年の第3シリーズまで制作されるほどの人気。3年ぶりに第4シリーズがスタートするというワケだ。

「タモさんと長年“相方”を務めた久保田祐佳アナに代わり、桑子真帆アナが担当することに。さらに今回のナレーションはナント、タモさんが息子のようにかわいがっているSMAP草なぎ剛さんが務めます。制作側もかなりの力の入れようですね。今年1月の単発版が視聴率10%超えだっただけに、毎回そのラインを狙いたいところでしょう」(スポーツ紙記者)

 放送時間は、これまで木曜日の夜10時台だったが、土曜日の夜7時半に格上げ。ロケにも変化があるそう。

「今までは『いいとも』があったことで平日に長時間拘束することはできず、ほとんどが都内近郊のロケでした。今シリーズからは地方ロケが解禁。同行スタッフも倍近く増えたそう。ロケ先ではタモリさんを先頭にした大名行列ができて、かなり目立つんだとか」(テレビ局関係者)

 当然、タモリに気づく住民らもいるわけだが……。

「スタッフは『ブラタモリ 4月11日スタート』という内容の簡単な告知チラシを作って、“ぜひ見てくださいね”と御一行に気づいた人に配っているみたいです。こういったこまやかな対応も視聴率につながるんでしょうね」(前出・テレビ局関係者)

 すでに放送予定分の長崎県ロケ、そして3月下旬の平日には北陸新幹線開通で沸く石川県金沢市内に向かったタモリ。

 お昼ごろに到着した金沢では11キロにわたって流れる用水路の辰巳用水、兼六園を訪問。そして伝統産業でもある砂金の採掘、金箔製造作業も体験。案内人らのスムーズな招待によりご満悦のブラ歩きになったようだ。

「実は『ブラタモリ』には台本があるんですが、事前にディレクターやスタッフが現地に足を運んで“話をこういう方向に持っていきたい”など、案内人らと何度も入念な打ち合わせを重ねているんです。でも、当のタモさんには台本はいっさい見せていません。どこに行って何をするかはわからないようにしているんです」(テレビ局スタッフ)

 いわばサプライズを仕掛けるわけだが、相手は“街歩きの達人”と呼ばれるタモリ。制作側も苦労が絶えないそう。

「タモさんは街中で思いもよらないことに食いつくことが多く台本からはずれることもしばしば。何とか進行を戻しています。本人が物知りすぎてサプライズにならないときも(苦笑い)。ディレクターは“ネタ探し”に必死ですよ」(前出・テレビ局スタッフ)

 そんな裏方の努力があるからこそ、ブラ歩きブームも。

「放送されたマニアックな散歩ルートをたどって歩く視聴者が増えているのだとか。1月放送の京都編に出演した案内人が実際に案内する、“ブラタモリツアー”も開催されているといいます」(広告代理店関係者)