病院で脱毛すれば永久に毛が生えない? どれくらいの期間がかかるの? など、医療脱毛に関する素朴なギモンについて、日本医学脱毛協会に聞きました。

【Q1】ズバリ、レーザー脱毛ってナニ?

レーザー光線には、特定の部分に集中的に熱を加えて身体や細胞の組織を破壊する働きがあります。脱毛でレーザーを使用する場合、照射すると皮下の黒い毛に熱が吸収され、毛の根元全体に熱が広がり、毛を作る組織を破壊します。その結果、毛が生えてこなくなるのです。

【Q2】永久脱毛って、ホントに永久に毛が生えないの?

65〜70度の熱を加えることで体毛を作っている部分が破壊されるため、そこからは永久に毛が生えてきません。ただし、壊し方が不十分だったり、方法が間違っていると再度、発毛してしまいます。

【Q3】わきの永久脱毛の所要時間って?

身体の細胞には新陳代謝があり、例えば皮膚の細胞は4週間で入れ替わるといわれています。毛の細胞にも新陳代謝があるため、その周期に合わせて施術を行います。クリニックで治療した場合、わきの場合は3か月に1度の施術で、回数にして4〜6回が目安。期間は1年から1年半程度です。

【Q4】アレルギー体質&アトピー肌でもレーザー脱毛は可能?

レーザーは「光を強くして照射する装置」という意味の英語の頭文字をつなぎ合わせた言葉です。光なので人の身体に害があるものではありません。また、これまでにアトピーやアレルギーが悪化したという例はないようです。

【Q5】とにかく体毛が濃い。顔のうぶ毛から足先まで、全身の毛を脱毛したい!

現在、普及している脱毛用のレーザーは、太くて濃い毛に反応しやすい特徴があります。女性の手の甲や顔に生えているメラニン量の少ないうぶ毛には効果が出ない場合があるといえます。ただし、クリニックによってはうぶ毛などにも対応できる器械を導入しているところもあるため、事前にしっかり確認してみることをおすすめします。

【Q6】レーザー脱毛をしたら、毛が濃くなった!?

うぶ毛にレーザーを照射した際に毛根が完全に破壊されなかった場合、それまでよりも太く強い毛を生やそうとする「硬毛化」という現象が起こる場合があります。硬毛化した毛は、絶縁針による脱毛が確実な解決方法です。

20150331_ke_ill_4
イラスト/鈴木 七

【Q7】男性並みに毛が濃くて、眉まわりや口まわりの毛が目立つんです。レーザー脱毛でキレイになる?

顔の毛もレーザー脱毛が可能です。レーザー脱毛は太い毛ほど効果があるという特徴があり、口まわりの脱毛は問題なく行うことができるでしょう。レーザーが目に入った場合は失明の危険があるため、目の周囲のレーザー脱毛には注意が必要です。目のまわりの脱毛を行う場合は、しっかりとした技術を持ったクリニックを選びましょう。

【Q8】病院での脱毛に健康保険は使えるの?

医学的にみると、毛が生えていることは正常なことであり、病気とはみなされていないため、健康保険は使うことができません。クリニックによって金額が異なるため、事前に問い合わせをしてみるのが確実です。

【Q9】上手な医師に施術してもらうなら、やっぱり皮膚科?

一般的に、病院での医師の業務は病気の診断や治療が主な仕事です。永久脱毛の治療は医師が各自で研究している分野です。皮膚科専門医だからといって必ずしも脱毛に詳しいというわけではありません。病院で脱毛を受ける場合は「脱毛を専門にしているクリニック」を選ぶことが大切です。

■お話を伺った先生

川口クリニック院長・川口英昭先生

1975年千葉大医学部卒業。1991年、現クリニックを開院。1986年に皮膚科、形成外科の医師を中心に日本医学脱毛協会を設立。日本における医療脱毛の第一人者として、最新の医療情報を収集し実践している。