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 アンジェリーナ・ジョリーが予防のために乳房を摘出した記憶が新しい間に、北斗晶が乳がんで右胸を全摘出。今や “12人にひとりが乳がん”という現実について、高須克弥院長に聞きました。

――北斗晶さんは検査を毎年受けていたにも関わらず、乳がんと告知されました。

高須「乳がんは、自分で触って違和感を発見できる場合があるんだから、違和感があったら早く病院で検診することが肝心。でも、彼女の場合は、見つけにくい乳頭の裏にがんがあったということ。それと進行が速かったのかな。全摘出して、5年後の生存率は50%だとか。そこまで赤裸裸に告白した女性芸能人はめずらしいと思うけど、本当に立派だね。彼女がきっかけとなって、乳がん検診を受ける人が増えるんじゃないかな」

――女性がバストを失うことは、年齢問わず精神的に大きなダメージを負う気がしますが?

高須「そうなの。以前はがんの再発や転移の問題から乳房を全摘出していたけど、今は乳房再建を見越しての手術をするのが主流で、乳腺を取ってそこにリコンバッグ入れ、なるべく乳房自体を残す形での手術が一般的だね。患者さんの希望を考慮して、例え乳房を全部切除してしまっても、自分のお腹や背中にある皮膚の一部や脂肪を使ってして乳房を作る。大きさが足りなかったらシリコンバックを使うんだよ。ボクらの美容外科の様に患者さんのニーズに応える流れになってきているね。」

——乳がんによる乳房再建を希望する人から見たら、美容面でバストを手術するなんてもってのほかですか?

「生死に関わるケースを除けば、気持ち的には比べられないよ。胸が小さいことが苦痛で、自殺しちゃう人だっているんだから。どっちにしても、本人にとっては切実な問題。胸のせいで人と仲良くできないとか、コンプレックスから鬱病になってしまったとか、女性は乳房へ特別な愛着があるから。もちろん男性もかな(笑)」

――北斗さんが夫に言った、「大丈夫だよ、パパ。いつか今よりデッカいロケットおっぱいを作ってやるから」というセリフからも乳房への愛を感じました。

高須「大きな乳房への憧憬は、どうあっても存在する。さっきも言ったけど、これからは豊胸手術がもっと増える世の中になると思うよ。切実な乳がんの問題もあるけど、ますます多くなるのは、美容整形での豊胸手術。お金と暇さえあればバストを大きく(美乳)したいと嘆いている人、周りにいない?」

――います、います。独身既婚問わず。

高須「今の時代、おっぱいを大きく(美乳)するブームは、芸能人よりも特に一般人に起こっているみたいだね。これからの日本の豊胸術は海外の美容外科のようになっていくと思う。ものすごく贅沢の限りを尽くす豊胸手術と、ものすごく安い豊胸手術と二極化するだろうね」

――『週刊女性』(10/6発売号)で、私自身もヒアルロン酸のバストアップ体験をしましたが、その施術も画期的ですよね。

「“バストにヒアルロン酸を入れる豊胸術を導入したら、絶対に日本でウケると思うよ”って最初に僕がヒアルロン酸メーカーに提案したの。ヒアルロン酸は体内に吸収されていずれ無くなるけど、シリコンバックを使って手術して本格的に大きくするのは怖いっていう人、たくさんいるもんね。でも、いずれは、自分の脂肪組織を増殖培養して、それを注射し拒否反応がなく豊胸できる未来的な手術が、可能になる時代が来ると思うよ」

――最後に、豊胸がもっと身近なことになりそうですが、豊胸手術と乳がんの罹患率ってどこか関係はありますか?

高須「それはまったくないよ。さっきも言ったように、乳がんの患者さんが再建手術でシリコンバックを使って手術をするくらいなんだから。とはいえ、とにかく検診が大事。女性はこまめに検診を受けた方がいいね」

 


高須克弥(たかすかつや):1945年愛知県生まれ。高須クリニック院長。医学博士。昭和大学医学部卒業、同大学院医学研究科博士課程修了。脂肪吸引手術など世界の最新美容外科技術を日本に数多く紹介。金色有功章、紺綬褒章を受章。『その健康法では「早死に」する!』(扶桑社)、『筋と義理を通せば人生はうまくいく』(宝島社)。

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