新制度の光と闇

ストレスチェック制度、漏洩すると差別的な対応の可能性も

2016年01月28日(木) 16時00分
〈週刊女性2016年2月9日号〉
2016年01月28日(木) 16時00分
〈週刊女性2016年2月9日号〉

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 働く人の心の健康を守るための『ストレスチェック制度』(改正労働安全衛生法)が昨年12月に法制化された。50人以上の社員がいる企業に、年に1回の施行が義務づけられている。

 チェックの結果は、検査をした医師が回答者本人に直接、通知する。結果について会社側に通知すべきと判断した場合は、労働者の同意を得られたときのみ、会社側に通知することができる。拒否すれば会社へ知らされることはなく、プライバシーは守られる仕組みだ。

「ストレスチェックの結果が、ハッキングなどが原因となり、他人に知られてしまう危険性はあります。ストレスを抱えているということを会社に知られたくない、家族に知られたくない、という人は少なくないでしょう。 万が一、結果が漏洩してしまった場合、会社から不当な扱いを受けたり、差別的な対応をされたりする可能性も、ゼロとは言い切れません」(精神科医で『ゆうメンタルクリニック』代表のゆうきゆう医師)

 “あの人にはこれ以上、仕事が振れないから、給料を安くしよう”“この人は健康だから、もっと仕事量を増やそう”……。こんなふうに、仕事のマイナス評価や過労に結びつくなら、働き盛りの夫の妻としてはタダごとじゃない。

「原則として、チェックの結果によって利益・不利益をこうむることはありません。言い替えれば“仕事をあまりしたくないから、ストレスが多いように見せよう”という考えのもとに、回答でウソを吐くメリットもないということです」(ゆうき医師)

 また反対に、タフな男を印象づけようとする試みもやはり難しい。厚労省の簡易チェックの問題数は全部で57問。チェック項目に対して虚偽の申告をすることは可能だが、ストレスチェックの項目は数が多く、質問の種類も豊富。

「思いどおりの結果を恣意的に出すことは不可能だ」とゆうき医師は語る。

「例えば“身体をよく使う仕事だ”というチェック項目の答え方によって、どのような結果が出るかなど、パッと見ただけでは判断できないでしょう」(ゆうき医師)

 望みどおりの結果を出すために回答を選択し続けるのは、難しいようだ。

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