《天国のりょうた君 思いっきり笑って遊んでいますか りょうた君のSOSに気がつかない大人が悪いね 本当に御免なさいね》

《上村君へ 大阪から来ました。君の事 一生忘れません》

《中学2年の息子がいる私は あなたの事がとても他人事ではありません》etc.

 川崎市川崎区の多摩川河川敷で近くに住む中1の上村遼太さん(享年13)が殺害された事件。もうすぐ四十九日を迎えるが、遺体の発見現場には、今も数多くのメッセージや花束、ジュース、お菓子、千羽鶴、ぬいぐるみなどが。

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バスケのユニホームの隣には、誰が供えたのか「平成二十七年三月十二日」建立の卒塔婆が


 事件が起きたのは2月20日の未明。リンチ的な暴行を受けた末に全裸の遺体となって発見された上村さんを気遣い、マフラーやセーター、靴下、使い捨てカイロなども供えられたが、いつしか桜が咲き、そして散る春となった。

 逮捕されたのは18歳の少年ら3人だった。島根県の離島から川崎市に引っ越し「カミソン」の愛称でも親しまれた上村さんだったが、年上のグループと付き合ううち、抜き差しならないトラブルに。LINEなどのやりとりで、異変を察知した同級生もいたが……、「学校が上村君の交友関係を把握できず、事件につながる危機感を持てなかった」。

 川崎市教育委員会の中間報告が公表されたが、むなしさと悲しみが募るばかりだ。