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 親世代は懐かしさ&驚き、子ども世代は新鮮に感じるはずドラマ『ど根性ガエル』(日本テレビ系・土曜夜9時~)。

 原作は1970年代に連載が開始された吉沢やすみの『ど根性ガエル』。中学2年生のひろしとTシャツに張りついて平面ガエルになったピョン吉の16年後の姿を描いている。

 『銭ゲバ』以来6年ぶりに民放の連ドラに主演する松山ケンイチは、ムードメーカーとして撮影現場を引っ張る。

「松山君の声がデカいのが印象的です(笑い)。意識的なのか無意識か、この現場ではオンオフ含めてひろしになっています。例えば差し入れを見つけると“うまそうだな”という口調もべらんめえ調。松山ケンイチの役者としてのすさまじさを感じています」(河野英裕プロデューサー)

 相棒のピョン吉の声を担当する満島ひかりの好演も光る。事前に吹き込んだピョン吉の声を撮影現場で流すだけでなく、満島が現場に来て声の演技をすることもしばしば。

「地声ではなく特殊な発声、独特の節回しですから、満島さんは苦労が多いと思います」(河野プロデューサー)

 生きているかのように動き、ひろしたちに派手なアクションをさせるピョン吉のCG技術の秀逸さも話題だが、河野プロデューサーによると、撮影用に用意されたピョン吉Tシャツは、なんと100枚以上という。

「表情、素材の違うものをそろえ、走るときはストレッチ素材など、シーンに適したものを使っています」

 そして欠かせないのは、キャストの演技力。

「引っ張られて走ったりするのはすべてパントマイムのように動くので、役者さんの負担は大きいと思います」(河野プロデューサー)

 フルCGではなく、あえて手作り感覚を大切にし、現場一丸となって、ピョン吉に命を与えているのだ。

 原作ではピョン吉Tシャツを着るのはひろしだけだが、このドラマでは今までに京子ちゃん(前田敦子)、かあちゃん、梅さん(光石研)、五郎(勝地涼)も着ている。次に誰が着るのか、注目だ。