『わたしが神さまから聞いたお金の話をしてもいいですか?』『神さまのお告げで教わった! 井内由佳のしあわせスパイラル』などの著書がベストセラーとなった井内由佳。そんな彼女は、1989年のある日、神さまのお告げが降りる。それ以降、神さまのお告げで教わった「幸せになるための考え方」を伝え続けているという。

 隔週で連載している『神さまの幸福論』では、井内先生に寄せられた人生相談と、その回答をお見せしていきたいと思います。今回の質問は、前回に引き続き「お小遣い制」についてです!

Q:前回の質問の回答に、重ねて質問させていただきます。実は、過去に何度か妻にはお小遣いを上げてくれるように説得を試みたのですが、「必要なときはそのとき言えばいいじゃない」というご回答をいただきまして……(笑い)。たしかにそうなのですが、やはり自由が利かないというところがネックでして……。

先生のおっしゃるように「人のためにお金を使う」ということが、ビジネスにおいて、ひいては人生においてどれだけ重要なことなのかは私自身は承知しているつもりですが、妻は違います。また、全体的に見ましても、"人のためにお金を使える人"というのは、至極少ないのではないか? とも思ってしまいます。そういった、まったく違う価値観の人(人には奢らないという人)を説得できるものなのでしょうか。

よく、不満があるときなど、「人を変えようとするのではなく、自分を変えなさい」といわれますが、その辺りのこともあわせて教えていただけますと幸いです。

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【井内先生からの回答】

 不思議なもので、自分と同じ考え方の人で人間関係は作られ、またその人たちと気が合うものなのです。ケチな人の周りはなぜかケチな人ばかりで、相手が自分にはなんにもしてくれず、ちゃっかりしていることに不満を持ち、常に「いかに相手が自分に何かをしてくれるか、いかに自分が得するか」を考えていて、お互いが「損をしないように」生活しています。

 それとは逆に、人にも気前よくお金を使える人の周りは、大半の人が同じように気前よく、相手にしてもらったことを恩義に感じ、「次は自分が何かさせてもらいたい」という気持ちが強く、相手が喜ぶことをリサーチしています。

 そして相手が喜んでくれることを想像しながら、お金を使うのです。だから人間関係も良好で、お互いが好意を持ち、感謝し合うという関係ができあがるのです。

 このことから考えると、あなたが感じている「全体的に見ましても、人のためにお金を使える人というのは至極少ないのではないか」ということが、あなたの周りの人たちや、今まで関わってきた人の傾向を表しているのです。ということは、あなた自身があまり人にお金を使わないのではないでしょうか。

 あなたの奥さんもそれを知っていて、あなたにお小遣いを増やしても、人にご馳走したり、プレゼントしたりするのではなく、「どうせ自分のことにお金を使うんでしょ!」と思っているのだと思います。それは夫婦ですもの、それくらいはわかるはずです。

 だから、あなたが今のままでいくら奥さんを説得しようとしても、奥さんは納得しないでしょう。でも、あなた自身が変わって、今の少ないお小遣いをやりくりしてでも、部下や学校の後輩たちに奢ってあげたりするようになれば、それは自然に奥さんに伝わるのです。

 部下や後輩に会ったときにお礼を言われたりとか、ちょっとしたお礼をもらうとか、そういうことが起こってくるからです。それは奥さんにとっても嬉しいことなのです。そうなれば、奥さんも多めにお小遣いをくれるようになるはずです。

 お金が持つエネルギーはとても大きなもので、人間関係に大きな影響を及ぼします。人間関係に大きな影響を及ぼすということは、仕事にも大きな影響を及ぼすことになるのです。

 あなたは、まず自分自身を知ることが大切です。奥さんを"口で説得しようと考えるからうまくいかない"のです。まずはあなた自身が人のために気持ちよくお金を使えるように変わる努力をしてみてください。

 それがやがていい結果をもたらしてくれるはずです。そうなれば、奥さんだってあなたが自由に使えるくらいのお小遣いを出してくれるようになりますから! 頑張ってくださいね。


井内由佳(いうち・ゆか)●福岡県生まれ。福岡大学商学部卒業。大学卒業後、株式会社リクルートに入社。ここで、「仕事」についての大きな学びを得る。多彩な人々との出会いと語りあいの中から、人として幸せな道を歩むための考え方を学ぶ。1989年に神さまのお告げが降りる。1991年より夫が経営する輸入車販売会社の取 締役を務めるのかたわら、自宅で人々の相談に応じ、神さまのお告げで教わった「幸せになるための考え方」を伝え続けている。福岡市在住で二男二女の母として、毎日、楽しく、嬉しく暮らしている。【公式携帯サイトhttp://iuchi.augury.jp/】