少女は看護師から1年以上も身体や陰部を触られたり、セックスを強要されていた。

「“誰にも言っちゃだめ”と口止めされたそうです。障がい者は健常者に比べ子どものころから1対1で人と付き合うことが、ほとんどありません。そこで“自分と対等に付き合ってくれる”と思うようになり、行為が嫌でも誰にも相談することができなかったそうです」(前出・同)

 事件は少女が母親に被害を訴えたことで発覚した。しかし、世間は「恋愛関係だったのでは」「優しくしてもらってたんでしょ」などと心ない陰口をたたいた。

 少女はその後、統合失調症を併発、母親は“娘を助けられなかった”と自らを責め、家族関係が悪くなったという。

表ざたにならない性暴力がはびこっている

 福祉関係者がそんなことをするはずがないという思い込みは、根拠のない先入観にすぎない。身体障がい者、脳性まひの人も泣き寝入りに追い込まれるケースがあるという。

「身体が不自由な人は、例えば胸を触られて嫌な思いをしても、抵抗できないですよね。視覚障がいの場合、触られても逃げられてしまったりする。加害者がヘルパーだったりする場合、訴えた後に福祉サービスが受けられなくなるのでは、と考えて言い出せない。知的障がいの場合は、被害の認識があいまいなことも」(前出・同)

 表ざたにならない性暴力がはびこり、連鎖が止まらなくなる。

 自民党は、障がい者に対する性暴力問題を考えるプロジェクトチーム(会長=赤澤亮正衆院議員)を発足。党本部で7日に第1回勉強会を開いた。司会進行を務めた同党衆院議員の宮路拓馬座長は、

「それが性犯罪だと理解できても、そこから逃れるための知識や手段は圧倒的に少なく不利な状況にあります」

 と障がい者の置かれた立場に寄り添う姿勢を示し、

「これは超党派で考える問題です。刑法の見直しや法改正となれば超党派で取り組み、全会一致を目指したいと思っている。同時に世論への訴えかけも重要だと思っています」

 アダルトビデオなど性産業問題に詳しい同党の渡嘉敷奈緒美衆院議員は、

「言葉巧みに誘い、障がい者を性風俗やアダルトビデオなどで働かせるケースはあります。中には障がい者を雇用して信頼関係を作り、障がい者が“いいところに就職できてよかった”と喜んだところで性的な関係を強要したり、性産業に入れたり、という話も聞いたことがあります」

 と悪党が仕掛ける手口を明らかにした。