今年3月、愛媛県を拠点に活動する地方アイドル『愛の葉Girls』のメンバーだった大本萌景さんが、16歳という年齢で自ら命を絶った。

「所属事務所社長によるパワハラや過酷な労働環境が原因として、遺族が同社代表らに約9200万円の損害賠償を求めて提訴しました。大本さんは、昨年ごろからイベントで10時間以上、拘束されるなどの過酷な労働や、所属事務所側からパワハラを複数回受け、精神的に追い詰められて自殺に至ったと原告側は主張しています。

 遅刻や忘れ物で罰金5000円などペナルティーが多々ある一方で、報酬は月平均3万5000円ほどであるなど、“奴隷契約”と言える環境だったそうです」(スポーツ紙記者)

相手方の主張

 パワハラの一例として“(辞めるのであれば)1億円払え”といった言葉もあったという。原告側弁護士のレイ法律事務所・河西邦剛氏は、

「松山地裁から東京地裁に裁判が移りまして、第1回がおそらく2月くらいになりそうです。相手方から特に答弁書など反論がきていないので、具体的な進捗はありません。あくまで見込みになりますが、相手方は“パワハラはなかった”“1億円発言はなかった”と主張してくると思います」

 大本さんの当時の所属事務所は、『hプロジェクト株式会社』であり、パワハラをしたとされるのは同社の代表。現在も愛の葉ガールズは活動しているが、hプロジェクトではなく、愛媛県を拠点にイベント事業を行う、『株式会社フィールド 愛の和』が運営している。

 同社代表取締役の大井光雄氏に裁判の件について話を聞いた。大井氏も原告側から、当時所属のhプロジェクト代表とともに訴えられている。

「弊社は当時運営していたhプロジェクトとはまったく異なる会社です。あの件以降、なかなか活動ができないでいた愛の葉ガールズのアイドルたちから相談を受け、hプロジェクトとも話し、弊社が愛の葉ガールズの権利を買い取り、運営するに至りました」

 大井氏も'19年2月の公判に臨むが、新たな展開が……。