ありのままの自分

原田龍二 撮影/高梨俊浩

「鹿の湯は、いままで経験したことがない熱さでした……! でも、そこで41℃のちょうどいい温泉にだけ入っていても意味がない。

 48℃の熱さに驚き、歯を食いしばっている僕を見たみなさんにも、その熱さが伝わったのではないでしょうか

 真っ赤な顔で“熱さ”を訴える原田さんの表情からは、温泉と真摯に向き合う姿勢がうかがえる。

 しかし、原田さんはあくまで“旅番組業界”の常識を覆しているにすぎない。彼は「僕の旅は、みなさんの旅行と同じ感覚。旅番組のナビゲーターではなく、普通の旅人なんです」と、こともなげに話す。

「台本のない旅の終着地は、いつも温泉。僕らの旅を締めくくってくれる温泉は、旅に欠かせない存在であり、いろいろな意味で僕を裸にしてくれる大切な場所です」

 一貫して“ありのままの自分”や“自然体”にこだわる原田さん。そんな彼が、ついにたどり着いたのが「全裸」という答えだった。

「たどり着いたのか、通過点なのか、そもそも僕はどこに向かっているのか……もう誰にもわからないですね。これ以上、何も脱ぐことができないし、もうレントゲン写真を出すしかない(笑)

 何より、着飾ることが嫌いな僕にとっては、これ以上、飾る必要がない“全裸”にたどり着くことができたのは、必然なのかもしれません」

 裸一貫、仕事と向き合う原田さんは、最後に感謝の言葉でこう締めくくった。

僕が今、自然体で仕事ができているのは、まぎれもなく温泉やみなさんのおかげです。僕を導いてくれた人や物に恩を返すためにも、今後も全力で取り組んでいきます

 全裸で突き進む、原田龍二の温泉道。その背中は、これからも私たちの胸をときめかせてくれるはずだ。