性格が出るといわれる車の運転でも、村尾翼容疑者は危険このうえなかったという。

一般道では130キロを普通に出して危険なドリフト走行を繰り返し、高速道路では150キロ以上出していました。乗っていたのは黒のクラウンです。事故を起こしたことはないと言っていましたが、“トラックと正面衝突しそうになったけど回避した”って、自慢話を聞いたことがあります」(同・知人男性)

何から何までデタラメ

 さらに、“村尾事件”と呼ばれる汚点も。ゴルフ部時代に起こしたイカサマ騒動だ。

「村尾が大学4年の春の大会で、スコアを過少申告したことがあったんです。参加していた東大の選手が“不正していますよね”と村尾に告げると、“は? 証拠あるなら出せよ”と反論。他大学の選手も不正していたと訴え、関東学生ゴルフ連盟が不正を認めました。

 失格処分になると思われましたが、打数をプラスするというペナルティーでおさまりました。そのせいで、閉会式の開始時間が2時間も遅れましたけどね」(同・知人男性)

 せっかくのゴルフの腕前も、平然と不正をやらかす人間性の前には台無しだ。

「ある日突然、東日本大震災について“あれはアメリカの兵器ハープによって引き起こされたんだよ”と陰謀論を話し始めたこともあった」

 と、この知人男性は話す。何から何までデタラメだった。

 昨年11月に別件で逮捕されている弟の村尾光康被告が再び逮捕され、同時に兄の村尾翼容疑者も逮捕された今回の恐喝事件。警視庁には、同イベントサークルをめぐる相談が20件以上寄せられているため、全容解明の過程で新たな疑惑がまた噴出する可能性もある。

 再び、村尾兄弟の生家を訪ねた。

 母親と思われる人物はインターホン越しに、

「もう何もお話しすることはありません。失礼いたします」

 と答えるだけ。

 学生を平然とだます息子を育てた教育方針を反面教師として聞きたかった。