「サックスは誰に頼まれて続けてきたものではなくて、ただ自分が好きで続けてきたこと。それが今、こんな大舞台で……すごくうれしいです」

ジュノンのオーディションでも演奏

 武田真治が全国ツアー中の『ブラスト!:ミュージック・オブ・ディズニー』のスペシャルサポーターに。サックスプレーヤーとして東京公演初日にゲスト出演する武田。宝物である楽器を大事そうにケースから取り出すと、

「種類もいろいろあって、全部で10本くらい持っています。家の中に防音室を作って、そこでひとりお酒を飲みながら毎晩、練習をする時間が好きですね」

 10代のころ、ジュノン・スーパーボーイ・コンテストをきっかけに芸能界入りを果たした武田だが、それもサックス奏者になるための夢を叶えるひとつの手段だったとか。

「そうなんです。ジュノンのオーディションでもサックスを吹きました。下手くそでしたけど(笑)。

 本当はミュージシャン……というか、バンドマンになりたかったんです。当時は“イカ天”などのテレビ番組もあり空前のバンドブームでしたから、浅はかにもその流れでデビューまでこぎつけ波に乗ってしまえば、その先もなんとかなるんじゃないかと思っていました」

 その後、中性的な雰囲気がウケて、アイドル的存在としてブレイク。俳優業はもちろん、『めちゃ×2 イケてるッ!』などバラエティーにも出演した。

 芸能界ではいいことだけではなく、さまざまな悔しさも感じてきたというが、

「そういう気持ち、そういう時間もいつもサックスと共有してきて、サックスを吹くことで自分を保ってきたところがあります。今回こんな大きな舞台で演奏できるということで報われるような、すごく特別な思いがありますね」