令和初ドラマ『グランメゾン東京』(TBS系)が高評価を得ている木村。自身の主演ドラマを社会現象化させてきたが、今だから話せる現場での“撮影秘話”を取材してみると──。

代表作のひとつ『プライド』

 数々のキムタクドラマのなかで、今でも圧倒的な人気を誇る『プライド』(フジテレビ系)。木村は、実業団ホッケーチーム『ブルースコーピオンズ』の花形選手としてアイスホッケーに情熱を燃やし、恋愛はゲーム感覚で楽しむ青年、里中ハルを演じた。

坂口憲二さんや佐藤隆太さんなど、旬なイケメンたちが脇を固めたことでも話題に。日本では、それまであまり日の目を見なかったアイスホッケーというスポーツを一気に格上げさせたドラマです」(テレビ誌ライター)

 ホッケー未経験者だった木村は、その役柄を全うするために、かなりハードな練習を行っていた。

 出演者にアイスホッケーの指導を行った、パラアイスホッケー日本代表監督の信田憲司さんは、プロ顔負けのストイックな姿に驚かされたという。

「アイスホッケーの選手でも、だいたい1時間半の枠で練習するのが通常なんですが、ドラマのロケでは1日中氷の上にいることが普通でした。控室や休憩場所はもちろん用意されていたんですが、木村さんをはじめとしたキャストの方々は休みもそこそこに、ずっとスキルの練習をされていたのが印象的です

 練習は、12時間以上に及んだこともあった。

「現場にはホッケー経験者であるエキストラの方もたくさんいて、その方々が休憩しているときでも練習をしていました。朝の9時くらいから練習を始めて、夜の11時までずっと練習していたこともありました」(信田さん)

 撮影当日は、ホッケー選手として身体を動かし続けるうえに、セリフや細かい演技も行わなければならない。超ハードな現場だったが、疲れた表情は見せず、エキストラたちを元気づける“サプライズ”も行っていた。