現在、放送中の木村拓哉主演ドラマ『グランメゾン東京』(TBS系)が好評だ。

「かつてパリで二つ星レストランに勤務し、将来を期待されていた主人公がトラブルを起こして料理界を追放された3年後、かつての仲間を誘ってお店を開き、三ツ星獲得を目指す物語です。共演者には、鈴木京香さんや及川光博さん、沢村一樹さん、Kis‐My‐Ft2の玉森裕太さんなど、豪華なメンバーがそろっていますよ」(スポーツ紙記者)

若い世代から人気のファッション

 ドラマの内容もさることながら、いま“あるもの”が話題になっている。

「木村さんが着ている衣装は20~30代など、若い世代を中心に人気のものが多いんです。チェックのシャツやゆったりとしたズボンは、最近のトレンドなんですよ」ファッション業界関係者)

 彼が演じる尾花夏樹は47歳のシェフだが、なぜ役柄より若い年齢層で流行している服を着ているのだろうか。

「木村さんが“ドラマを見る若い人たちに少しでも親しみを持ってほしい”とスタッフやスタイリストに提案したそうです。ここ数年、若い世代がドラマを見なくなっているので、そうした状況を改善しようとしているのかもしれません。ファッションを機に、ドラマに興味を持ってくれることを期待しているのでは」(芸能プロ関係者)

 ファッションWEBマガジン『LAITER』ディレクターの角谷(すみや)良平氏も、今回木村が身につけている衣装は若い世代の流行を取り入れていると指摘する。

「‘17年ごろから20~30代を中心に人気を集めている‘90年代アメリカンカジュアルスタイルがベース。古着風のアイテムと重ね着のレイヤードスタイルの2つが軸になっています。若い世代に流行りのチェックシャツと前側がボタンになったヘンリーネックシャツを取り入れています。ヘンリーネックシャツの上にチェックシャツを合わせ、ボトムスは股上が深くゆとりのあるシルエットのパンツを着用。トレンドの’90年代スタイルがベースです」

こだわりの衣装選び

 彼の衣装は、若い世代だけではなく、どの世代の人にも男らしくかっこよく映るスタイルだという。

「“木村拓哉世代”と言われる40代には非常に刺さっており、50~60代は“そういえば昔こういうのが流行っていたな”と懐かしさを感じますし、20~30代にはいま流行りの’90年代スタイルを見てかっこいいと感じます。あえてハイブランドのものを使っていないのも特徴だと思います。

 これまでの木村さんは、都会的でどちらかというと裕福な設定の役柄が多かったので、ロレックスの時計など高価なものを身につけていましたが、今回は3年間逃げ回っていて、服に構っている暇はないという設定も意識しているように思います」(角谷氏)

 これまでと違う役柄を演じるためか、今回の衣装選びには特に力を入れていたようだ。

「初回の衣装に関する打ち合わせでは、尾花のような男にどんな服装がふさわしいかを監督と話し合ったそうです。その結果、当初持ち込まれた新品の服はふさわしくないということになり、最初に用意されていた衣装のほとんどがボツに。彼が着る衣装は、ブランドのスタッフがプライベートで何年か着た私物が採用されたんですよ」(前出・芸能プロ関係者)

 木村の衣装についてTBSに問い合わせたところ、

ドラマ内の衣装は、作品の演出に対して適切なものを用意しております」

 “グラメファッション”に注目してみると、ドラマがさらにおもしろくなるかも!