スキンヘッドにして教祖になった

 しかし、'90年代に入り、バブル崩壊で不動産業が不調になるや、“副業”に精を出すようになった。

「軍鶏をケンカさせる『闘鶏』を始めたんだ。趣味でレース鳩もやっていたから鳥が好きなのかもしれない。くちばしや脚で目を突き合い、負けると軍鶏鍋にされちゃうから残酷。地元住民には不評で、ほとんど軌道に乗らなかったはず」(前出の70代男性)

地元小学校に図書費を寄贈する一面も(同校ホームページより)
【写真】「俳優だ」と名乗る石塚重夫容疑者

 世紀末が近づくと、スピリチュアルな世界にのめり込んでいく。唐突に運勢占い師や祈とう師を名乗り、2000年以降は距離をおく人も増えたという。

「父親は約20年前に亡くなっており、4年前には母親も病死した。母親の葬儀にはスキンヘッドで僧侶のような格好で参列し、“信者”の女性を何人か連れて来ていた。宗派の説明はなかったが、教祖になったという話だった」(参列した女性)

 犯行現場となった美浦村の民家は7年前に競売物件として購入。坂東市の妻子や孫と離れ、鎧などの骨董品に囲まれる生活を送っていた。

「盗難防止のため塀を高く改修し、防犯カメラを4つもつけて屋敷の敷地内を覗けないようにしている。知人に“まだ心配だからドーベルマンでも飼おうかと思っている”と話していたらしい」(美浦村の男性住民)

 僧侶になるための修行をしたわけではないし、自宅前の地蔵の隣にはミッキーマウスの銅像を並べるなど、いい加減さは際立っている。

 複数の親族に取材すると、「うちは関係ないから」と異口同音にピシャリ。関係性の深い親族まで「付き合いはないし、本当に関係ない。考えると頭が痛くなる」と突き放す始末だった。

 意外な一面もある。今年3月末、坂東市の地元小学校に「感謝の思いと子どもたちのために」として図書費30万円を贈呈。同校は絵本や『ざんねんないきもの事典』シリーズなどの購入にあてるとしている。

 孫よりも若い女子学生を泣かせた卑劣な嫌疑が事実ならば、煩悩にまみれた石塚容疑者も“ざんねんないきもの”に加えなければならない。