矢追医院は1995年に開業。婦人科のほか皮膚科・美容皮膚科・女性性感染症内科・女性泌尿器科と主に女性患者を広くカバーし、医師は容疑者ひとりだった。

「受付に女性職員が2~3人いて、別に女性看護師が1人いる。予約しても1時間以上待たされるほど待合室が混むときもある。犯行のときは、診察に時間がかかっていてもスタッフは不審に思わなかったんでしょう」

 と通院歴のある女性。

医院のスタッフと結婚

住宅街にある矢追医院。周囲の電柱などに案内の看板が多い
【写真】デリケートゾーンの潤いをアップさせるエッセンスも販売

 近所の住民らによると、容疑者の父親は眼科・耳鼻咽喉科の開業医だった。次男として生まれた容疑者は小学校から私立校に通い、私立の医科大学を卒業。医師免許を取得したのは30歳になる年という“遅咲き”だった。

 容疑者はなぜ、婦人科医を志したのだろうか。

 大学の同級生は、「クラス約100人のうち、顔と名前が一致しないひとり。何ひとつ印象が残っていない」と話す。

 無味無臭だった男は年月を費やして婦人科医になり、犯行の約2週間後のブログでは性病や避妊について述べる中、

《女性を大切にしたいと思う気持ちがあるようなら、男性にも女性の悩みにかかわる事を共に学んでもらい進んでもらいたいと、日頃、女性ばかりを診察している医師として思うところです。(中略)女性を労わりましょう》(昨年12月6日付)

 と言ってのけていた。

 年の近い兄も医師の道に進んでいる。

 しかし、実家を継いだのは容疑者だった。

「20数年前に父親が病死し、数年後にあとを追うように母親も亡くなった。容疑者は婦人科医を開業し、医院のスタッフだった女性と結婚。すぐに2女に恵まれた。奥さまは園芸が趣味で、見事なバラの花などを育て、それを容疑者が手伝ったり写真撮影していた。休診日に家族そろって出かけるなど仲はよさそうでしたよ」(近所の女性)