新型コロナウイルスの感染拡大防止の影響は、テレビ界にもますます大きな影響が広がっている。

 多くのバラエティー番組がスタジオ観覧を中止し、ニュースやワイドショーでは出演者の距離を一定間隔を開けての放送を実施するなどの対応。さらに毎回100名以上のタレントが一同に会するTBSの『オールスター感謝祭』の放送が延期されたり、NHKの朝ドラや大河ドラマも撮影が一時休止するなどした。

視聴者が求めているもの

 また4月3日の時点で、TBSがドラマやバラエティーのロケやスタジオ収録の一時休止と『半沢直樹』など連続ドラマ3作品の放送開始の延期を、テレビ東京は生放送以外の番組収録の中止をそれぞれ発表している。

「TBSに続いてテレ東、今後も各局が追従していくことになるのではないでしょうか」

 と、ある放送作家は言う。

「ニュースなど報道系の番組は、スタッフを一部減らすなどの対応ができると思いますが、ワイドショーは純粋な報道番組でもないため、微妙な存在。でも、注目度が高いので当面は放送していくことになると思います。民放のドラマに関しても、スポンサーの理解が得られれば、収録と放送の延期は避けられない状況です」(同放送作家)

 さらにいえば、現在は連続ドラマやバラエティー番組よりも、視聴者はコロナ関連の情報を求めている時期でもある。

「『報道ステーション』(テレビ朝日系)など、視聴率は高くなっています。いまテレビに求められている役割は、最新のコロナ情報を届けることでしょうから無理にバラエティーやドラマをあわてて流す必要もないという見方もできます。見たい人にとっては、配信などさまざまな選択肢がある時代ですから」(同)