《世の中の状況を考えず、また苦しい立場におられる方に対して大変不適切な発言だったと深く反省しております》

 4月29日に吉本興業の公式HP上でコメントで謝罪したナインティナイン・岡村隆史。30日深夜放送の『オールナイトニッポン』(ニッポン放送)で改めて、本人の口から謝罪と説明を行うというが、彼の処遇については触れられなかった。

「岡村さんが4月23日の同番組で、“新型コロナウイルスが終息したら美人が風俗で働く”という旨の女性軽視ともとれる発言をし、それが文字として起こされてネットを通じて拡散されたのです。27日にはニッポン放送が謝罪するも炎上は沈下せず、沈黙を保っていた吉本と岡村さんもついに動かざるを得なくなりました」(スポーツ紙記者)

 それにしてもナゼ、岡村はこのような発言をしてしまったのか。お笑い評論家のラリー遠田氏に聞くと、

「もとはリスナーからのメールに応える形で、風俗利用者の男性を励ますような、また岡村さん自身の自虐ネタでありボケや冗談だったのでしょう。ですが、コロナ禍の影響で不幸になる、貧困に陥る人がいて、それを楽しみに待つとか、うれしいとかおもしろいなどと取られる発言をしたことが、単純に人としてマズかったのかと思います。

 そして、岡村さんの風俗業や女性に対しての意識に問題があるのではないか、というのも騒ぎが大きくなった要因ではないでしょうか」

 これまでも番組で、自分を“風俗野郎Aチーム”などと称しては、たびたび風俗ネタで盛り上げてきた岡村。自身も高頻度の利用者であることを公言している。

“嫌なら見るな”に通ずる発言

 また、「もともと深夜ラジオは“聴きたい人が聴く”、芸人が本音を話せる場所という一面もあった」とラリーさん。今回で言えば、岡村のディープなファンが集い、お昼やゴールデンタイムでは流せない下ネタや裏話を聴く番組でもあったのだ。しかし、

「現在はネットで“言葉を抜かれる”ことがあって、生放送のラジオ番組も難しくなっています。特に深夜では、出る側も“発言がニュースとして出る”ことも前提にしゃべらなければならない時代に変わってきています。岡村さんは“聴きたい人が聴く”時代のままでしゃべっていたのかもしれません」(ラリー氏)

 この「聴きたい人が聴く」は、かつて2011年に『オールナイトニッポン』を炎上させた、岡村の“あの発言”に通じるものがある。

「当時、俳優の高岡蒼甫がフジテレビの“韓流偏重姿勢”を批判した問題で、岡村さんは“見いひんねやったら、見いひんかったらええのよ”と持論を展開。いわゆる“嫌なら見るな”発言です。後にフジの株主総会も巻き込む騒動となったのです。

 岡村さんにとってラジオは、テレビで見せる“芸人・岡村隆史”ではなく、“個人・岡村隆史”の意見をファンに伝える場所と捉えているのかもしれません」(テレビ局ディレクター)