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 各家庭で大事にされてきた、おばあちゃんたちの暮らしのアイデア。それを現代に伝える団体『NPO法人 おばあちゃんの知恵袋の会』代表・村尾宏さんに、コロナ禍の時代、おばあちゃんの知恵が持つ意味を伺いました。

「おばあちゃんの知恵はものがない時代に、先人が体験を通して発見した暮らしの知恵。身近な野菜に薬にかわる素晴らしい力を見つけたり、酢などの調味料に洗剤にかわる洗浄力や殺菌力を見つけたり。命の持つ別の力に注目しています。いわば、“命を使い切る知恵”なのです」

 まさにエコロジカルでエコノミー、そして、いま注目されている“サステナブル(持続可能な社会)”!

コロナで経済不安が高まる今だからこそ、身近な食材や台所にある天然の“くすり”で免疫力を高め、健康を維持することが大事。化学製品ではなく、自然の産物で生活や身体をケアしたり。現代人が探す生活のノウハウがそこにあります。またコロナで引きこもり生活を強いられるときには、昔ながらの掃除で心身をリフレッシュしたり、生活用品を手作りして楽しんだり、そんな暮らしのイベントも見つかるでしょう」

 おばあちゃんの知恵に学ぶことはたくさんあります。では、ここからはジャンル別に、困ったときに役立つ知恵たちを一挙、ご紹介!

風邪かな?と思ったら「健康の知恵袋」

◎大根シロップで、のどの痛みをケア
 大根を1~2センチ角に切り密閉容器に。はちみつをかぶるくらいに入れて、ひと晩、冷蔵庫におく。大根が浮いてきたら小さじ1をなめるか、お湯で割って飲む。

◎長ねぎの白い部分を鼻下に貼って深呼吸
 白い部分を四角くカットし、鼻の下に貼って深呼吸。これも揮発したねぎの香り成分、硫化アリルが呼吸のたびに吸い込まれて鼻水が止まりやすく。

◎たまご酒が“ひきはじめ”に効く
 強壮作用を持つ卵と発汗作用を持つお酒、すぐエネルギーになる砂糖がかぜのひきはじめに効果アリ。作り方は以下。

1 鍋に日本酒カップ1/3を煮立たせ、アルコールを飛ばす。
2 コップに卵1個を溶きほぐし、砂糖大さじ1/2を加えてよく混ぜる。
3 2のコップに1の酒を注ぎ入れて、よく混ぜればできあがり。

《電子レンジでも手軽にできる!》
 耐熱カップに卵を溶き、砂糖と酒を混ぜて注ぐ。ラップをかけずに電子レンジ500Wで約30秒加熱。1度取り出してよく混ぜ、さらに30秒加熱して。