「ご迷惑をおかけして、申し訳ありませんでした」

 勾留先だった東京湾岸署を出た伊勢谷友介被告はそう述べた後、4秒ほど頭を下げた。9月30日、集まった報道陣に向け、謝罪の言葉を発していた彼の現在は─。

「初公判が12月1日に決まりましたが、迷惑をかけてしまった出演作の共演者や関係各所に対しては、改めて謝罪を始めています。吉永小百合さん主演の『いのちの停車場』の公開を控えている東映には直接、出向いているようです。伊勢谷さんの逮捕時に吉永さんは“こういうことを乗り越えて、また撮影の現場に帰ってきてほしい”とコメントしていましたが、彼の懺悔は吉永さんにも伝わっているのでしょう」(芸能プロ関係者)

 出演者が逮捕という事態に見舞われるも、10月30日に公開される映画『とんかつDJアゲ太郎』や、11月6日公開の黒木瞳が監督を務めた『十二単衣を着た悪魔』、また前述した『いのちの停車場』は、伊勢谷の出演シーンをカットしないことを発表している。

黒木さんには、直筆による謝罪の手紙を送ったそうです。彼女の監督映画はこれまで2本ありますが、正直どちらもヒットしたとは言いがたい。そのため黒木さん自身、今作にかなり懸けていたそうです」(製作会社関係者)

「社会的制裁を受ける」

 伊勢谷は保釈前日にもファンや関係者に向けて、自筆の謝罪文を発表している。

《一社会人として社会的制裁をしっかりと受ける所存であり、失われた皆様のご信頼を一日でも早く取り戻せるよう、努力していく覚悟でおります》

 伊勢谷は、デザインや飲食など幅広いビジネスを展開する『リバースプロジェクト』という会社の代表も務めていた。

「リバースプロジェクトの“俳優部門”となるのが、彼が所属していた『カクトエンタテインメント』になります。こちらは伊勢谷さんだけが所属しているのではなく、10数人の俳優も所属しています。伊勢谷さんの逮捕で彼は契約解除となり、事務所は解散する方向で話が進んでいたのですが、金銭面で支援してくれるところが出てきたことで、芸能事務所として存続していくことになったようです」(伊勢谷の知人)

 リバースプロジェクトも、地球環境に優しい素材を使ったアパレルの販売など、活動を再開させている。代表を務めていた会社の今後と、伊勢谷自身の処遇はまだ発表されていないが、彼は今後どのように“失われた信頼”を取り戻していくのだろうか。