コロナがきっかけで投資にトライする人が増えるなか、「リスクが怖い」と定期預金を選ぶ人も。そんなニーズを受けて懸賞やチャリティーなど付加価値のある定期預金が続々登場。条件をクリアすると、さらに金利がアップする得だらけの商品も!

 コロナがきっかけで投資デビューした人は多く、LINE証券で投資を始めた人は約3万人。一方、リスクは絶対に避けたいという人も。そんなノーリスク派におすすめなのが定期預金だ。満期時に利息がプラスされた額を受け取ることができ、元本保証つきで安心な金融商品だからだ。現在、普通預金の金利が年0・001%なのに比べて定期預金は0・002%~0・2%程度。0・2%なら100万円預けることで年2000円の利息がつく。

「さらにいま注目なのが、ユニークな特典つきの『おまけつき定期預金』です。預け入れることでプレゼントが当たったり、特定のスポーツチームの成績に応じて金利が上がるなどの付加価値がついてくるので、金利をただ受け取るだけでなく、楽しく貯蓄できます」(ファイナンシャルプランナー・伊藤亮太さん、以下同)

 100円から預金可能など、気軽に始められる商品があるのもうれしい。ボーナスのほか、給付金などの臨時収入を手堅く預けておくのも賢い選択肢だ。

宝くじ付き預金で1億円当たった実績も

 こうしたユニークな定期預金で得られる特典は、億単位の当せん金が狙える宝くじやその地域でしか味わえない食材など、おまけのレベルを超えたお得感のあるものも多い。例えば、静岡銀行インターネット支店の『宝くじ付き定期預金』なら、900万円預けると、3年間で宝くじが270枚もらえる。

「10枚のうち1枚は末等の300円が当たると考えると、最低でも27枚×300円=8100円が金利にプラスしてもらえます。2019年年末ジャンボ宝くじでは、1等7億円、前後賞1・5億円が当せんするなど実績もあるので、億万長者になる夢も見られますね」

 スポーツチームの成績が上がると金利がプラスされる定期預金なら、勝利の喜びが2倍となり、応援にもさらに熱が入る。

「コロナ禍で外出が難しくなった今、こうしたお楽しみを目的に預けると、貯蓄のモチベーションが上がるメリットもあります」

ネットの口座開設でさらなるお得が!

 定期預金の中にはコロナ禍に最前線で働く医療従事者を支援できるものや、災害義援金が寄附されるものなど、社会貢献につながる預金も。お金を貯めることに加えて、できるだけ世の中の役に立ちたいとも考えている人にはおすすめだ。

「ほかにも子どもの多い家庭で金利が上がるなど子育て支援につながる預金も全国に広がっています」

 マイナンバーカードを持っていると金利が上がるものもあり、その時代に合った定期預金が登場している。

 地域や季節によっても特徴のある定期預金が出てくるので、満期になった時点で検討し預け替えれば、いろいろな特典を楽しめる。

 定期預金を選ぶ際に欠かせない金利については、地方銀行のインターネット支店が高めの傾向にある。定期預金口座を開設するなら普段から使っている銀行をネット支店に変更するのも手。ネットで手続きができるようになればコロナ禍でも人との接触を避けられ安心だ。申し込みはインターネットで行うが、電話やメールでも問い合わせできるのでぜひチャレンジを。

【口座開設のポイント】
●満期の期間をチェック
設定された満期を迎えるまでは基本的に出金できない。市場金利が上がっても金利は固定される。中途解約すると利率が下がる。
●元本保証までが安全
1機関ごとに、預金者1人あたり元本1000万円までとその利息は保証されるので、1000万円ずつ分けて預けておくと安心。
●他行の商品も確認
信用金庫発など地域限定の定期預金も多いが、別の地域でも似た定期預金が見つかることも。近所の金融機関もチェックしてみよう。