羽振りがよく、地元では名士のような存在

 佐藤容疑者は前述のとおり、いわき市の出身。会社員の父親と、専業主婦の母親の長男として生まれた。地元の中学校を卒業したあと、高校は野球の名門校へ進学した。

「ご両親に似て、優しい子でしたよ。とにかく野球が上手くて、ポジションはショートだったかな。高校からは寮生活をしていたね」(別の近所の住民、以下同)

 高校卒業後、建設会社を経営していた母方の祖父が亡くなったので、その会社を受け継ぐ。冒頭の豪邸は20年ほど前に購入して引っ越した。有能な社長だったようで、経営は順風満帆だった。

 容疑者の両親に話を聞くべく、実家兼本社を訪ねたが留守だった。前出の近所の住人によると、

「逮捕でマスコミが押し寄せたとき、両親はボストンバッグひとつ抱えて夜逃げしていった。でも、たまに1時間ぐらい灯りがついていることもあるから、こっそり帰っているのかもね」

 現在、容疑者は東京都中央区のタワーマンションといわき市と往復する生活をしていたという。東京に居を構えた理由はというと、

「去年、東京五輪が開催されるはずだったでしょう。容疑者は“今度、東京五輪関連で仕事が大量に入る”と言っていたので、東京に住むようになったんです。だけど結局、去年の開催はコロナでなくなった。東京に営業所も作っていたんですが、あえなく閉鎖。確か、その直後よ。あの事故を起こしたのは……」(容疑者の知人、以下同)

都内の自宅マンション

 実家の広い庭にたくさんの友人を呼んでよくバーベキューをしていたという容疑者。

「とにかく羽振りがよかった。大型ボートのクルージングもその一環だったと思います。顔が広く、地元では名士のような存在でしたね。去年、マスク不足のときに“東京で買ってきたから、使ってください”と言って、大量のマスクを持ってきてくれた。親分肌なところもある人なのよ」

 だが、事故に気づきながら通報しなかったのではあれば、どんなに素晴らしい名士でも、人間として失格だろう──。