こうした愛のある仲代の指導もあってか、今は芸能界きっての人格者に。

「あれだけすごい俳優なのに、まったく驕らない謙虚な人。なおかつ2014年から芸能界を離れて“隠遁生活”をする矢崎滋さんを探して挨拶に出向いたり、2019年に病気で倒れて亡くなる前の志賀廣太郎さんを見舞うなど、本当に義理堅い人なんです。

 師匠の仲代さんにも、毎年夏になるとお中元としてスイカを贈っているそうですよ」(芸能プロ関係者)

 師である仲代も、大成した弟子の“贈り物”を毎年楽しみにしているはず。

スイカを2個抱えた役所を見た塾生が

 ただ、昨年はこんな出来事があったそう。

「大きなスイカを2個抱えた役所さんが『無名塾』の稽古場に来たそうなんですが、マスクをつけ帽子をかぶっていたせいか不審者と間違えられてしまったみたいで(笑)。“まったくオーラを感じなくって、無関係なおじさんが勝手に入ってきたと思って注意したら役所さんだったからビックリした”って塾生が話していましたよ。役所さんは気にせず、笑っていたそうですけどね」(同・前)

『無名塾』にも聞いてみると、

「確かに役所さん自ら毎年スイカを届けに来てくれますよ。おそらく劇団を卒業されてからずーっとじゃないかな。なぜスイカかって? それはどんなに出世しても昔と変わらないという象徴の品、ということだと思いますよ」

 売れっ子俳優になろうとも、今も心は弟子のままなのだ。