本日12月27日、寅さんシリーズの50作目が公開された。

『男はつらいよ お帰り 寅さん』。

 1997年に公開されたシリーズ49作の『男はつらいよ 寅次郎ハイビスカスの花 特別編』以来の作品だが、車寅次郎役の渥美清さんは1996年に亡くなっているので、過去映像での“出演”となる。

 1969年に映画第1作が公開され、50年にわたって続いたことになる『男はつらいよ』。観客動員数は約8000万人を記録する、国民的シリーズとなった。

 脇を固める名優の力量もさることながら、ここまでの長寿作品となったのは主演・渥美清(本名 田所康雄)さんの人間力の賜物にほかならない。
 
 今回、週刊女性PRIMEでは50作目の公開を記念し、渥美さんの“遺書”ともいえるメモについての記事を復刻し、その人間力に迫ってみたい。

※以下は、週刊女性1997年8月19・26日合併号、9月2日号の記事を再編集したものです。

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《高羽1月治療入る、が肝肺ぞうがん/俺も人ごとじゃないよ近いんだ/恥ずかしき事ではないが本当はこわい/(やがて来る死はどんなものか)》(原文ママ 以下同)