上は川谷絵音(ゲスの極み乙女。)、福山雅治。下は三代目 J Soul Brothers

「ライブが終わったときには“洋次郎~!”とか言われるわけじゃん? でも家に帰ると、そのときはいてた汗だくのパンツ洗わなきゃいけないじゃない」

 華々しい“ステージの上”と“ステージを降りた後”に訪れる私生活とのギャップについてこう語ったのは、嵐の松本潤。10月1日に放送された『ボクらの時代』(フジテレビ系)でRADWIMPSのボーカル・野田洋次郎とのトークでのことだった。

 ステージの上で大観衆の熱い視線と歓声を一身に浴びるスターたち。しかし、そのステージが盛り上がりをみせればみせるほど、直後に訪れる日常との落差が大きく、戸惑いを感じてしまうようだ。

福山はノーパンでライブ

 続けて松本は、自らの“パンツの行方”について、

「嵐は(コンサート会場で)シャワー浴びて、(パンツを)ビニール袋に入れて家に持って帰って洗うよ。その瞬間がいちばんギャップがある。“何やってるんだろう、さっきまでの時間、何だろう……”。でも、こっちのほうが現実かもって思う」

 国民的アイドルが持ち帰ったパンツを洗濯している姿を想像すると、微笑ましくもあり、切なくもあるけれど……。

 松本だけにとどまらず、あの福山雅治も同じパンツ問題に悩まされたという。レコード会社関係者によると、

「全国を回り、3か月で50ステージをこなしていた激動の時期の話なんですが、福山さんは、ライブが終わるとすぐにホテルに戻って、シャワーを浴びながらパンツを洗っていたそうです。

 地方から次の地方へと移動しなければならないので、パンツも使い回さなければならず(笑)。“なんでさっきまでキャーキャー言われていたのに、いの一番にパンツ洗ってんだ”と周囲に漏らしていましたよ」

 この悩みに、福山は実に彼らしい解決法を編み出したようだ。

「ライブ中にパンツをはくことをやめるようになったんです。ノーパンのなか、チャックを閉め忘れて本番に挑んだこともあったそうですが(笑)」(前出・レコード会社関係者)

 逆転の発想とも言えるこのアイデアだが、ファンにはちょっと刺激的すぎるかも。

 ロックバンドの『ゲスの極み乙女。』のボーカル・川谷絵音は、ライブでファンたちを熱狂させた後、実に哀愁の漂うつぶやきをツイッターで発信している。

《ついさっきまで3千人の前で歌ってたのに、今ひとりで牛丼。夢ないなバンドマン》

 健康に気を遣っているのか、サラダをセット注文した牛丼の写真も投稿。その落差に驚いたファンから《牛丼屋にいるなんて……》と同情する声がちらほら届いていた。

忌野清志郎さんの場合

 一方、ライブ後のある“儀式”で現実に引き戻されているというのが、三代目J Soul Brothers

 長時間にわたって激しいダンスで観客を魅了する彼らだが……。

「激しい運動をこなしたあとの身体をクールダウンさせるために、楽屋に用意されたキンキンの氷風呂に入るのがしきたりになっています。メンバー全員が入る決まりなのですが、あまりの冷たさに、みんな絶叫していますよ(笑)」(公演関係者)

 終演後に帰路につくファンが夢心地のなか、メンバーが悲痛の叫びをあげているとは驚きだ。

 一方で、現実的な都合により、ステージを降りたらすぐスイッチを切り替えなければならないケースもある。『RCサクセション』のボーカルだった故・忌野清志郎さんは、初めての武道館ライブのあとに、こんなエピソードを残している。

「ライブは大成功で、これから打ち上げだというときに、清志郎さんが帰り支度を始めたのだそうです。驚いたスタッフがそのワケを聞くと、“いや、銭湯が閉まるから”と。

 当時はあまりバンドマンが稼げる時代ではありませんでしたが、まさか彼が風呂なしの部屋に住んでいるなんて、誰も思わなかったでしょうね」(別のレコード会社関係者)

 経済的な事情で夢のようなステージから日常に引き戻されるのは、現在のアーティストも同じのようで……。

「ライブ会場のなかには撤収する時間が決まっている場所も少なくありません。確保している時間を少しでも過ぎると、何十万という延長料金が追加されることもあります。なので、ステージの余韻にひたる間もなく、“早く着替えて撤収!”なんてこともよくありますね(笑)」(芸能プロ関係者)

 あわてて会場を後にする人もいる一方で、楽屋に引きこもるスターも。

「楽屋にはお菓子からボディクリーム、化粧品などの日用品にいたるまで、たくさんの差し入れが届きます。アーティストのなかにはステージが終わったあと、すぐに持ち帰る品物を吟味する方もいますね」(前出・芸能プロ関係者)

 悲喜こもごもの舞台裏。まぶしいばかりのスターたちにも、ステージを降りると、それぞれの日常がある。そう思うと、ライブ後もよりいっそう楽しめるかも!