松山ケンイチ、深田恭子 撮影/廣瀬靖士

 妊活する夫婦を描くドラマ『隣の家族は青く見える』で共演中の深田恭子(35)と松山ケンイチ(33)。’12年に放送された『平清盛』以来の夫婦役だけに息はピッタリ!?

深田「前回は大河ドラマということもあり、夫婦といっても清盛と正室の時子の関係は、時子が殿である清盛を遠くから見守っている感じでしたね」

松山奥ゆかしい関係でしたよね。根っこではつながっているけど、表だってチュッチュするような関係ではなかったので(笑)。今回は言いたいことを言い合える関係性ということもあり、深田さんとコミュニケーションをとる時間も増えました」

 よりリアルな夫婦感を出すために、撮影中は手をつないだりして積極的にコミュニケーションを図っているとか。

松山「普通にやったらセクハラになることでも、夫婦だったら当たり前(笑)。ちゃんとつながっているからこそ、表現できるものって何だろう……と思いながら現場に臨んでいます」

深田「松山さんが距離感を近づけるためにたくさんお話をしてくれるのですが、人が思いつかないようなことをおっしゃるので、現場ではいつも驚いてばかりですね(笑)」

松山「自分では、驚かすつもりはまったくないんですけど(笑)」

 共演して印象は変わりました?

松山「一緒にお仕事させていただいて感じたのは、深田さんは自分の中でのルール、主義がある大人の女性という印象」

深田「松山さんは役柄によってものすごく雰囲気が変わる方。『平清盛』のときは抱えているものが大きな“殿”の役だったので、気軽にお話できる雰囲気ではなかったのですが、今回は夫婦の悩みに向き合う役ということもあって、特に優しく接してくださいます。だからお会いするたびに、こんな一面もあるんだと毎回新鮮です」

 ドラマでは、舞台となるコーポラティブハウスに住む4組のカップルを中心にいろんな幸せの形を描いていますが、ふたりが幸せを感じる瞬間は?

深田「時間を忘れて、何かに没頭しているとき。撮影でも“もうこんなに時間がたっていたの?”というぐらい集中したときは気持ちがいいですね。プライベートだと……掃除しているときかな(笑)

松山最近、子どもたちと食事をしているときに、隣からお箸の音が聞こえてくるのっていいなって思ったんです。そのときにこういうのが幸せなんだろうなってふと思いました」

 ちなみに、ふたりが“隣の芝生は青く見える”ことは?

深田「“いいなぁ”が口癖なので、何でもありますよ。常に思いすぎていて、思い出せないぐらい(笑)」

松山「最近調べていていいなと思ったのが、自然農法などの著書などを出されていた福岡正信さんの生き方。すでにお亡くなりになっているのですが、農業のことを語っているはずなのに、生き方の話になっているんです。自分が経験したものを思想や哲学として残されていて、次世代に影響を与えている。僕も映像に残る仕事をさせていただいているので、下の世代につながっていくものを残していかなきゃな、とあらためて考えさせられました」

 今回のドラマからも、何かを感じ取ってほしいと語る。

松山「いろんな形の家族が出てくるので、誰が見ても共感できたり、考えさせられる部分があると思います」

深田「こんな選択肢もあるのかなと参考になったらうれしいです。また少しでも励みになるように丁寧に描いているので、妊活されている方たちにも、今まではあまり興味がなかった方にもぜひ見てもらいたいですね

ドラマ『隣の家族は青く見える』 (c)フジテレビ

<出演情報>
ドラマ『隣の家族は青く見える』
毎週木曜、夜10時~、フジテレビ系