成田凌 撮影/伊藤和幸

「僕にとっては“お母ちゃん”なので、みなさんが思っている、てんちゃん(葵わかな)のイメージとは違うと思います。厳しいけどカッコよくて……。芸人さんたちをまとめつつ、みんなの中心でバリバリやっている姿は、隼也としても尊敬しています」

 てんと藤吉(松坂桃李)の息子・隼也を演じている成田凌(24)。赤ちゃんの子役から数えれば“6代目隼也”。藤吉亡きあと、レビューやミュージカルについての見聞を広めるためアメリカに渡り、成長した姿で登場する。

隼也のように海外で勉強することは興味あります。いろんな世界を見たいですから。やっぱり言語を学びたいなと思います

 何人もの子役たちがつなげてきた役。自身が演じるまで、視聴者としてドラマを楽しんでいたという。

「“かわいいな”“あ、生意気になってきたな”とか、ブツブツ言いながら隼也の成長を見ていました(笑)。彼らが演じて作り上げた隼也は、僕にとって、あくまで原作みたいなもの。なので、あまり意識しないで現場に入りました」

 隼也は幼少期、忙しく働く母親・てんに甘えられずに反抗的な態度をとったりもした。

「彼の気持ちがわかる、というか理解はできますが、僕自身、昔から親を頼ったことはありません。この仕事を始めるときも“活躍できるのはひと握りだよ”と反対されたけど、僕はそのひと握りになるためにやるんだから、って。

 親としては、てんちゃんもそうだと思いますが、子どもは安心安全にと思ってくれているんでしょうけど、だからこそ反抗してしまう。そこはわかってもらいたいです」

食い倒れの街、大阪で……

大阪に来て、うどんばかり食べていました。でも、通っていたおいしいお店がつぶれてしまったんです……。そんなことを藤井(隆)さんに話したら、“僕も好きだったお店がつぶれちゃった”って。よくよく話してみると、それが同じ店だったんですよ(笑)。店で会ったことはなかったけど、お互い通っていたんだ、とそのとき初めて知りました」

連続テレビ小説『わろてんか』風太(濱田岳)のもとで“丁稚修業”を始めた隼也は、売店を任されるが、売り上げが思うように上がらず…… (c)NHK

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連続テレビ小説 『わろてんか』
風太(濱田岳)のもとで“丁稚修業”を始めた隼也は、売店を任されるが、売り上げが思うように上がらず……