写真はイメージです

「“お前らパトカー、霊柩車、救急車、消防車、この4つの車の世話にはなるなよ”。谷村先生は俺たちにしょっちゅう、そう言っていました」

 と苦笑いしながら教師の口癖を語るのは東大阪市立上小阪中学の生徒たちだ。

 あろうことか“パトカーのお世話”になったのはその言葉の主、同校の体育教師の谷村和広容疑者(39)。

 生徒指導を務めていたという谷村容疑者は昨年6月15日、夜道で女性に後ろから抱きつき、強制わいせつの疑いで、4月4日に逮捕された。

 京都府警捜査一課の関係者が手口を明かす。

「谷村(容疑者)は京都府木津川市の路上で塾帰りに1人で歩いていた中学3年のA子さん(当時14)に背後から抱きつき、胸など上半身を触りました。A子さんが大声を出し、とっさにしゃがみこんだため、それ以上のことはせずに逃げました」

 逮捕の決め手になったのは防犯カメラに残された映像だ。A子さんを襲う前、逃走する様子、谷村容疑者は付近のカメラにバッチリ映っていた。

 谷村容疑者は身長約175~180センチと大柄。野球部の顧問で本人も選手や審判などをしており“野球少年がそのまま大人になった雰囲気”という。

 丸刈りに細マッチョ、暗い夜道に後ろから抱きつかれたら……。

 年端もいかない少女を襲った身勝手な犯行と言える。さぞかし学校では嫌われていただろうと思いきや、「優しいし、人気のあった先生です。女の子を襲って逮捕されたと聞いて、びっくりしました」と、同校の男子生徒。

谷村容疑者が勤めていた東大阪市立上小阪中学校

 別の男子生徒も、

「怒ると怖いけど、褒めてくれたこともあるし、相談に乗ってくれたり……」

 と同情的だ。

 同校の近所に住む女性は、

「いつも熱心でめっちゃいい先生。生徒にも保護者にも慕われていました」と近隣の評判も上々だった。

 同校の校長は、

「逮捕は何かの間違いではないかと思いましたが、本人も罪を認めています。生徒もほかの教師も信頼していただけにショックが大きいです」

 と、動揺を見せた。

 谷村容疑者は取り調べにも素直に応じているという。

「昨年6月~秋口の間にA子さん以外にも事件現場付近で同様の手口の事件が起きています。余罪の可能性もあるので慎重に捜査を続けています」(前出・捜査関係者)

 事件を起こした後も悪びれることもなく「ルールを守れ」と生徒たちに指導してきた谷村容疑者。積み重ねてきた信頼を取り戻すことはできない。