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「今年に入って、羽生善治竜王や佐藤天彦名人といった正真正銘のトップ棋士を公式戦で破りました。内容的にも相手のミスというわけでもない完勝。はっきり言って無敵です」(観戦記者)

 5月18日に行われた竜王戦5組ランキング戦準決勝で、船江恒平六段に勝ち2期連続での昇級が決定、昇段規定を満たし史上最年少での七段昇段を決めた藤井聡太。プロ入り後たったの1年7か月での偉業。15歳9か月の藤井聡太が、もうどうにも止まらない。

「竜王戦を勝ち進み、羽生竜王を7番勝負で倒して竜王を獲得すれば、それだけで八段に昇段します。竜王戦の優勝賞金は将棋界でも最高となる4320万円。トーナメントの下から上がっていく藤井七段が優勝すれば5000万円近い収入になります」(前同)

 トップ棋士たちとの対局が増えても勝率は8割超えをキープ。“2年目のスランプ”どころか、まさに、一晩寝るたびに強くなる、という成長の真っ最中なのだ。

「冗談抜きで今年中にタイトルを取るのではとささやかれています。それも一つどころか複数冠も夢ではないと」(将棋連盟関係者)

 すでに現役最強クラスとも言われる藤井七段。その凄さとはどこにあるのだろうか!? 前出の将棋連盟関係者が、分かりやすく教えてくれた。

「まず純粋に将棋が巧みです。詰将棋の速さが有名ですが、最近の将棋は中盤からリードを広げて余裕を持って勝ち切っています。野球でたとえると持ち玉の豪速球を温存して、新たに身につけたコントロールの良さで勝っている感じですね」

 将棋ソフトの発展のおかげで、藤井七段は日頃から質の高いトレーニングができているそうだ。


当記事は「日刊大衆」(運営:双葉社)の提供記事です

「藤井七段も人間ですので、負けることはあります。彼の凄いところはそこから切り替える力です。連敗も、これまでに一度しかしていません」(前同)

 将棋の技術だけでなく、負けを引きずらないメンタルの強さが驚異的であるという。

「あとは、意外と愛されキャラというのも重要だと思いますね。将棋ソフトも先輩棋士に勧められて導入したそうですし、関西では特にかわいがられているようです。スポーツ紙の対談でも、同世代の卓球の張本智和選手に自分の好きなバンド『スピッツ』の曲について熱く語っていました。

 彼は本当に『スピッツ』が好きで、一番好きな曲は、『チェリー』や『ロビンソン』といった有名ソングではなく、『魔女旅に出る』(1991年発売)という曲だそうです。話してみると面白いんですよ」(同)

 “将棋界は情報が命”。より強くなるためには、人望も大切な素養で、藤井七段はそれも兼ね備えているのだ。ただ、そんな完璧な彼にも、心配事はあるようで……。

とんでもなくモテるんです。バレンタインには将棋連盟に300個もチョコが届きました。もともと背が高くてシュッとしているんですが、高校生になってからは顔つきも精悍になってきました。

 できれば、しばらくは将棋一筋でいてもらいたいのですが、男は本能には勝てませんからね……」(同)

 藤井七段の最大の敵は、近づいてくる異性と、自分の煩悩かも!?