NGT48のメンバー、“おぎゆか”こと荻野由佳

 5月29日、今年で通算10回目となる「AKB48選抜総選挙」の投票がスタート、翌日の夜に、その速報が発表された。

 6万票近くを獲得し、1位となったのは新潟を拠点とするNGT48のメンバー、“おぎゆか”こと荻野由佳。荻野は昨年も初日の速報で1位となり、2年連続速報1位となった。

 以下、2位・松井珠理奈(SKE48)、3位・宮脇咲良(HKT48)、4位・岡田奈々(AKB48、STU48)、5位・須田亜香里(SKE48)と続く。

「おぎゆかの1位は、昨年は本当に驚きました。さっしー(指原)とまゆゆ(渡辺麻友)の一騎討ちとして注目されていたところ、ノーマークの彼女が1位。最終的な順位も5位と大健闘。この速報で彼女の顔と名前を覚えたという方も少なくなかったと思います」

 と、あるアイドルライターは言う。

「最終的には低めの順位になっても、速報で1位なら、知名度がそれほど高くないメンバーだって、“選抜”、なんならかつての“神7”の順位に食い込むことも不可能ではない。過去にも初日に一気に得票を稼いで爪痕を残すタイプも存在しました。

 昨年のおぎゆかも、速報時点ではそのような印象だったのですが、最終的な順位も5位と、その後も票が伸び続けました。年々票数が多くなってきてハイレベルの争いの中で、今年も速報1位というのはすごいですね」(同ライター)

 速報1位の荻野を始め、7位に太野彩香、9位に加藤美南と、新潟勢の強さが目立つ。

「昨年もNGTは強かった印象ありますね。かつてはSKE、HKTが比較的強くて、NMBがちょっと苦戦、リーダーのさや姉(山本彩)が自分の順位は高いのに悔しがるということもありました」(前出ライター)

 今回の総選挙、正式名称は、<AKB48 53rd シングル 世界選抜総選挙 〜世界のセンターは誰だ?〜>というもの。タイ・バンコク拠点として活動するBNK48、台湾・台北拠点のTPE48といった、海外のAKB48グループも参加していることでも注目される。ある芸能記者は言う。

順位予想とファンの努力

「SNSで何千枚も買ったという現地ファンの報告もありました。とはいえまだまだ新興グループですので、エース格のメンバーに他のファンも投票し、票を集中させ上位にランクインさせ、グループの存在をアピールしようという動きもみられたようです。

 でも、現時点ではBNKのキャプテン、チャープランさんが101位で最高位と、さすがにまだ上位メンバーを脅かすサプライズにはならなかったようです

 総選挙の最終的な順位が決定するのは6月16日。今回の総選挙には、3年連続1位を飾った指原莉乃(HKT48)をはじめ、山本彩(NMB48)、柏木由紀(AKB48、NGT48)など、人気メンバーが不参加。14年の1位で、前回も2位となった渡辺麻友はAKB48を卒業している。

「今回は、誰が1位になっても初めての1位になるということになります」

 と、前出の芸能記者は続ける。

「指原さんと渡辺さんの票がどこに流れるかも注目されましたが、現時点ではHKTで指原さんが可愛がっている矢吹奈子に少し流れたのかなという程度で、顕著な動きは見られていません。

 順当にいけば、1位は松井珠理奈ですかね。昨年も指原さん、渡辺さんに次ぐ3位でしたし、会場も地元のナゴヤドーム。期待は大きいです。今後は、人気が高いメンバーの票が、幅広い層で伸びてくると思うので、2位に宮脇、3位が岡田、4位荻野というあたりに落ち着くのではないでしょうか

 投票券付きの52ndシングル『Teacher Teacher』は、5月29日の店着初日売り上げ枚数がオリコンでは159万枚を突破、ビルボードの「先ヨミ速報」ではダブルミリオンの261万枚を記録。初回出荷数はグループ過去最多となる300万枚を記録した。

「それだけの数が出荷されているのは、速報の順位を見つつ、追加購入するファンも多数いるということですね」(同)

 最終結果の発表まで、ファンの「努力」は今年もつづく。

<取材・文/渋谷恭太郎>