小島藤子 撮影/廣瀬靖士

「『ひよっこ』からもう1年もたつんですか。やってる最中は大変でしたが、終わってしまうとあっという間! 去年は舞台を(共演者が)見にきてくれたりして、すごくうれしかったです」

 そう言ってとびきりの笑顔を見せるのは、朝ドラ『ひよっこ』で“乙女寮”の秋葉幸子役を演じ注目を集めた小島藤子(24)。そんな彼女が公開中の『馬の骨』で映画初主演! 

 劇中ではシンガー・ソングライターを夢見る元アイドルを演じ作詞やギターの弾き語りにも初めて挑戦。

「もともと憧れで買ったギターが家にあって。休日に少し手にとるくらいで、“ライブをやりたい”だなんてとても言えるレベルではなく。『ルージュの伝言』や『20世紀少年』(『20th Century Boy』)の曲をコピーしていました。あれ、1回でいいから弾いてみたかったんです!(笑)」

 一見、クールに見えがちな彼女だが、話していると親しみやすさを感じる。

私、よく見た目でクールとかミステリアスに思われがちなんですが、全然。あんまり話すと、このポンコツな中身がバレちゃう。女優さんとしては今のイメージは保っていたままのほうがいいのかなとも思っています(笑)」

 ちなみに憧れている女性は朝ドラで共演した和久井映見だそうで、

大人の女性らしさとちょっとした子どもっぽさ。映見さんのように大らかでほんわかと見守る系の女性になりたいです

 憧れは二の次で、20代の今は女優としてとにかく芝居を頑張りたいと小島。エネルギッシュな彼女を支える“大切”な存在とは――。

「小学校からの幼なじみグループがいるんです。男女関係なく、家族ぐるみの付き合いで、その中でもいちばん仲よしの女の子がこの業界に就職したんです。彼女、昔から監督を夢見ていた子で。いつか一緒に夢をかなえられたら、それはもう最高ですよね!」

小島藤子の「素顔」

■作詞に挑戦!

「もともと文章を書いたりしないタイプなので、すごく苦労しました。日記も苦手で、昔、学校で交換日記が流行ったときも1文だけ書いて次の人にまわしたり(笑)。だから歌詞を書いて、初めて監督に見せるときの緊張には耐えられなくて。もう“ダメならダメって言って~!”って心の中で叫んでました(笑)」

■実はビビり……!?

「そうなんです。周りを気にしちゃうタイプでお店にもあまり入れなくて買いものも苦手。洋服屋さんとかでもイケてるお姉さんに“コレ、オススメですよ~”って言われたらビビッて買っちゃう(笑)。推しに弱いんです」

映画『馬の骨』 (c)オフィス桐生

<出演情報>
映画『馬の骨』
 ひそかにシンガー・ソングライターを志すアイドルのユカ(小島藤子)。彼女が住むシェアハウスに、自称音楽家の熊田(桐生コウジ)がやってくる。その男、実は元“イカ天”バンドの出身で――。「馬の骨」のボーカリスト・桐生本人が手がける、オフビート音楽コメディー。テアトル新宿ほか全国順次公開。

<PROFILE>
こじま・ふじこ◎1993年、東京都生まれ。’08年に『キミ犯人じゃないよね?』で女優デビューし、ドラマ『小公女セイラ』で注目を集めたほか、映画『書道ガールズ!! わたしたちの甲子園』『氷菓』などに出演。昨年の朝ドラ『ひよっこ』では寮長役を務めた。