5個パック、567円

 知名度は全国区で、大手メーカーが手がけているのに、なぜか販売地域が限られているビールにコーヒー、お菓子、インスタントラーメン……。地域限定なのに、それを前面に打ち出してもいない。どこか謎の存在でもある。一体、どうして? なんで全国販売じゃないの? メーカー担当者に聞いてみるとーー。

北海道『サッポロクラシック』(サッポロビール)

350ミリリットル、オープン価格

「北海道で生まれ育ったサッポロビール。創業110年目の節目(1985年)に、道民の方々に感謝の気持ちを込めて作ったビールが『サッポロクラシック』なんです」(広報・堀内愛美さん)

 北海道の気候や、ジンギスカンをはじめ現地の食材に最も合うビールを目指し、麦芽100%にこだわった逸品。素材のうまみと爽快な味わいが楽しめる。北海道のみで通年販売されており、2001年〜'17年まで、17年連続での売上増を記録中。全国販売を望む声はひっきりなしだが、

「その予定はありません。やはり“道民のための”ビールですので。ぜひ、北海道のおいしいものと一緒に、現地で飲んでいただければ!

北海道『じゃがポックル』(カルビー)

18g×10袋入り、885円

 カルビーが手がける、じゃがいもを使った新スナック『じゃがポックル』。'03年の発売以来のロングヒットを続け、その人気は外国人旅行客にまで広がっている。

「北海道のおいしさを持ち帰ってもらえる“北海道のお土産”として、材料からこだわっています」(商品企画担当・岡田倫子さん)

 寒暖差が大きい北海道の気候は、おいしいじゃがいもが育つ。そんな道産のじゃがいもを皮つきのまま独自製法でサクサクに仕上げている。商品名は、アイヌ民族に伝わる伝説の妖精“コロポックル”に由来。

「基本的には道内のみの販売ですが、実は道外の国際線ゲート免税店(羽田、成田、関西、中部など)でも販売しています」

東北・信越『マルちゃん 焼そばバゴォーン』(東洋水産)

132g、195円

 マルちゃんブランドの『焼そばバゴォーン』の発売は'79年。弾力のある麺、ウスター&中濃のブレンドソースで仕上げたカップ焼きそばだ。別添えのわかめスープは、お得感が伴う。

「“バゴォーン”は当時、若者の間で流行していたアメリカンコミックの中で、ピストルの発射音として使われていた擬音が由来です」(CRS広報部)

 当初は全国販売されていたものの'90年代に入ると同社でカップ焼きそばの新ブランドが発売に。引退と思われた『焼そばバゴォーン』だったが、根強い人気の東北・信越地区では継続販売が決定。地域限定商品として、第2の人生を歩んでいる。

千葉・茨城?『ジョージア マックスコーヒー』(日本コカ・コーラ)

250ミリリットル、124円

“生産工場から近かった”という理由で、'75年に千葉と茨城のみで発売された『ジョージア マックスコーヒー』

 黄色×茶色のデザインはインパクト大だ。

「通常のコーヒーは乳分に牛乳などを使用しますが、『ジョージア マックスコーヒー』は練乳を使い、ミルキーな甘い味わいが最大の特徴です」(広報・大内多恵子さん)

 近隣県でも人気を博し、2009年に全国発売となった。

「現在は、根強い人気の千葉・茨城を中心として展開しています。ですので、地域限定商品だと思っている人も多いのですが、東京などほかの地域でも販売している店舗はあります」

新潟『サラダホープ』(亀田製菓)

90g、参考価格220円

『ハッピーターン』や『亀田の柿の種』など多数の人気商品がある亀田製菓が'61年に発売した、ひと口あられ『サラダホープ』は、

「もち米100%のサクサクとした口当たりと、まろやかな塩味がおいしさの秘密です」(広報・藤崎舞子さん)

 全国販売でデビューしたが、予想を上回る売れ行き。製造が追いつかず、いったん(本社がある)新潟県外への出荷を停止。

 生産ラインを整え、翌年に満を持して全国販売したところ、なんと、すでに類似商品が世に出回っていたという……!

「逆に、『サラダホープ』のほうが類似品と見なされてしまい、売り上げは伸びず。その後、何度か全国販売にチャレンジしましたが、定着しませんでした」

 なんたる不条理。現在は、新潟土産の人気者だ。

西日本『金ちゃんヌードル』(徳島製粉)

85g、194円

 '71年に発売の『金ちゃんヌードル』は、コシがあるのに歯切れよい麺、さっぱりとしたしょうゆ味のスープ。今いくよ・くるよ&知らないメガネのおじさん(徳島製粉の社長)が共演するCM、懐かしい人もいるのでは?

「“金ちゃん”は、自社ブランドの小麦粉『鳴門金鶴』に由来しています」(広報・亀井志菜さん)

 発売する徳島製粉は、その名のとおり本社は徳島にある。発売当初は東京にも営業所があったが、オイルショックの影響で撤退。工場の数も縮小し、西日本中心の展開へと変わったという。

「なぜか静岡と沖縄では、人気が根強いんです」

 カレー、塩、辛味などラインナップは全6種類。

西日本『うまかっちゃん』(ハウス食品)

5個パック、567円

「“食堂で社員がハウス食品のラーメンを食べない。九州出身の社員は、しょうゆ味ではなく豚骨味を好む”。ある日、ハウス食品福岡工場長がラーメンの開発マネージャーに直談判しました。だったら、九州の人に受け入れられる豚骨ラーメンを作ろう、となったんです」(広報課・中田和毅さん)

 開発担当者は九州各地のラーメン店を食べ歩き、地元主婦への試食テストも重ねた。そして、九州人が好む、豚骨味の袋ラーメンが完成。ご当地ラーメンの先駆けとして'79年に九州で発売スタートすると、たった発売5か月で九州でのシェアトップに。

 その後は“博多からし高菜風味”“熊本火の国流とんこつ”など、バリエーションも豊かに。現在は近畿から沖縄まで、味によってエリアを区切った販売を続けている。

沖縄『バヤリースパイン』(アサヒオリオン飲料)

50ミリリットル、151円

 オレンジジュースで有名な、アメリカ生まれの『バヤリース』。日本では1951年に朝日麦酒(アサヒビールの前身)が発売を始めたが、沖縄ではアメリカ統治の名残から2014年まで『沖縄バヤリース』が発売していた。'15年からはアサヒ飲料が沖縄バヤリースの事業を継承し、販売はアサヒオリオン飲料が担っている。

『バヤリースパイン』は沖縄バヤリースの商品ゆえに、販売も沖縄のみ。さらに『バヤリースシークヮーサー』も沖縄限定販売だ。

 また、沖縄の『バヤリースオレンジ』と沖縄以外の『バヤリースオレンジ』では味が異なるという。

「かつて沖縄ではアメリカからオレンジの濃縮果汁を輸入し、生産していたためです。当時の味が今も引き継がれています。沖縄以外では、昔、オレンジが輸入制限品目だったため日本の柑橘果汁などで近い味を作ったんですよ」(アサヒ飲料・広報部)


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