'81年1月17日生まれ(宮崎)、'78年2月27日生まれ(金子)、ともに元衆議院議員。結婚3年目。家事全般は夫の宮崎が担当、金子は洗濯を担当

 '16年に幾人かが世間をにぎわせた“ゲス不倫”。その中の1人だった宮崎謙介。

 当時、自民党の衆議院議員だったが、同じく議員である妻の金子恵美が出産のための入院時に不倫が報じられた。そんな宮崎だが、今年8月に“生前葬”を開催した。

たけしさんより僕の方が

「以前から興味はあったのですが、やはり私自身“もう1度、人生をやり直す”という意味合いを込めて生前葬をしました。

 これまでビートたけしさんや桑田佳祐さんなどの芸能人で生前葬をやられている方はいましたが、派手にしたり、商売の一環としてではなく、一般の人でも気軽に生前葬ができたらいいと思っていました」

 現在、宮崎は自身が経営する会社のほかに、エンディング産業に関する企業の顧問にも就いている。

「たけしさんの本心はわかりませんけど、たけしさんより、僕のほうが生前葬にかける思いは強いんじゃないかなと思います(笑)」

 生前葬では、実際に棺に入った宮崎。そんな夫を、妻の金子はどのように見たのか。

棺に入る前に、本木雅弘さんの映画『おくりびと』のスタッフの方が、きれいに着物を着せてくださったんです。こういうふうに棺に入っていたら、送る側としてもいいなと思いました。

 ただ、中に入っている人がときどき笑ったりしてたのが……(苦笑)。参列してくれた狩野英孝さんがすごく面白いパフォーマンスをしてくれて、笑いをこらえるのが、キツかったんだと思うんですけど」

 妻のダメ出しに夫は、

「お葬式だって笑いがあってもいいと思うんです。すべてを湿っぽく、つらいものにしなければいけないのもおかしいし。

 お葬式でピアノを弾くのは、タブー視されていますが、やっていいと思います。音楽関係の人で多いのですが、ピアノを持ち込もうとすると、基本的にダメって言われて、反対されることが多いようです

今年8月に行われた宮崎の生前葬の様子。料理は、彼の好みであるアジアン料理が振る舞われた

 不倫報道以降、宮崎は“死”についての考えも変わったという。

「1日1日をもっと大事に生きたいと思うようになりました。自分の人生もそうだし、同じようにみんな大切に人生を歩んでいる。それぞれの人たちとの出会いを大事にしつつ、瞬間瞬間を大事にしなきゃと意識しました」

 妻の金子は、

「いろいろあって、本当に死のうと思ったときもあったので。お葬式って、その人の人生の真価が問われる場でもあると思います。惜しまれるのか、そうでないのか……。あのとき、もしお葬式をするような事態になっていたら、本当にしょうもないお葬式になっていたと思います。

 でも死なないで、今なんとか頑張ってやっている。こないだ棺に入ったときに、自分の人生を満足できるものにしようって感じてくれたと思うので、よかったと思います

 妻の金子は、夫の生前葬では、贈る言葉として、「あなたの逝く世界に私が後で逝ったときには、国会で声をかけてくれたように、いち早く私を見つけてください。それまでは、ほかの女性に目もくれず、おとなしく安らかにお休みください」と語った。

 それに対し、今回の取材で夫は……。

「先に逝ったら、先に遊んでるから(笑)。来るまで遊んでる」

エラの骨をとっておくよ

 夫のこんな言葉にあきれる妻は、9月に亡くなった樹木希林さんの葬儀に参列した内田裕也の振る舞いに感動したという。

「樹木希林さんのお骨をスッとポケットに入れたそうですが、すごく感動して。愛があったんだなって」

 これに対し、夫は、

「じゃあ、俺はエラをとっておくから」

 と返す。

「私のエラが張ってるからすぐそう言うんです。でも、やっぱり最期は寂しいことなく迎えたいから、これからも一緒に歩んでいきたいと思うし、最期にエラの骨を拾ってもらえるような家族関係、婚姻関係が続いていることをまずは願いたいです……(笑)。いなくなってたら拾う人がいないですからね」

 妻の愛ある言葉に夫は、

「ほんとだよねぇ〜」

 本当に末永くお幸せに……。