今年もディナーショーを盛り上げる工藤静香(左)、五木ひろし(中)、郷ひろみ(右)

 クリスマスのシーズンが近づくと、芸能人のディナーショーも幕を開ける。昨年に引き続き、今年のディナーショーお値段ランキングでもトップに輝いたのは、五木ひろし。今年で41回目の開催。なぜ5万1500円という金額でも毎年ファンは集まるのか? 

「五木本人が企画・構成の段階から関わっており、2日間行われるディナーショーのためだけのセットを作るので、特別感があると思います。毎年コンセプトも変えており、昨年はムード歌謡をテーマにしました。今年のテーマも考えておりますが、内容については詳しくお答えできません」

 そう話すのは、五木の所属事務所担当者。楽曲のアレンジもディナーショーならでは。

価格が高いのには理由がある

今年は混声合唱を入れるなど、会場のお客様がアッと驚くようなアレンジを加えた楽曲もご用意しております。歓談中も楽しめる企画を考えておりますので、期待してください。食事に関しても、ホテルとわれわれ事務所で打ち合わせを重ねて、五木の故郷である福井県産のお米を使うなど、徹底的にこだわっています。

 ディナーショーはメニュー数を減らしたりすることも多いのですが、そういうことはせず、食事も満足していただけるようにしています。基本、五木が事前に食べて、五木のOKが出たものだけを提供していますね。高いなりに理由があるんですよ(笑)」(同・担当者)

 10月から五木とスタッフが打ち合わせを重ね毎年ガラッと構成を変えることで、ファンを飽きさせないショーにしようと心がけているという。実は、五木は日本におけるディナーショーの生みの親であり、それは東京プリンスホテルから始まった。

「毎年楽しみにされているお客様がいらっしゃいますので、今年も好調にご予約をいただいております」(東京プリンスホテルの広報担当)

 一方、残念なことに、昨年7年ぶりにディナーショーを行った中森明菜は、今年の開催は見送られるようだ。所属事務所に確認すると、

「未定です」

 昨年、ディナーショーを行ったホテルにも中止の理由を問い合わせてみたところ、

「ホテル側からの依頼ではないため、理由はわかりません」

「去年はタイミングよくお願いすることができたというだけで、2年連続でお願いするということはないです」

「今年は別のアーティストの方にお願いしています」

 などの回答が得られた。芸能ジャーナリストの石川敏男さんも、やはり気になるのは明菜のこと。

「昨年は全国14都市18公演のチケットが早々に完売するほどの人気ですから、ファンは待ち望んでいるんです。夏のコンサートもやるはずだったのが延期になってしまい、さらに年末のディナーショーも見送ることになったんでしょう。

 明菜さん本人も関係者も本当はやりたいんだと思いますよ。ディナーショーを5回やれば、1年は食べていけるほどの収入を得られるんですから。そういうことを考えると、彼女の体調がかなり悪いとしか思えませんね

 五木と同じ5万円台でランキング2位となったのが、昨年からディナーショーを復活させた近藤真彦。普段あまり歌わない曲が聴けるなど、熱心なファンにはたまらない構成がウケている。

「昼の部は『マッチとおやつ』と題した子ども同伴のショーを開くなど、ファン思いのイベントを企画しています。一昨年はファンに“ディナーショーをやりません”というハガキを送るほどファンを大事にしており、今年も間違いなく大盛況でしょう」(芸能プロ関係者)

 同じジャニーズ事務所の滝沢秀明も注目のひとりだ。

ディナーショー向きのタレントとは?

先日、年内いっぱいで芸能活動から引退して裏方に徹することを発表しました。一昨年から開催してきた今年のディナーショーがラストステージになると言われています」(同・芸能プロ関係者)

 すでに満員御礼が確認できたアーティストも数多い。

「さだまさしさんは、本年も一般販売の開始直後に完売となっております。ほかのアーティストとは異なり、ステージから降りて自ら客席を回るファンサービスあふれる演出はさださんならではですね。

 玉置浩二さんは昨年に引き続き2回目となり、すでに満席となっています。大宴会場を揺るがすほどの大迫力の声量に酔いしれる、圧巻のひとときをお楽しみいただいております」(ホテルニューオータニの広報担当)

 サングラスに口ひげがトレードマークの実力派ミュージシャン・鈴木雅之も、

「かなり早い段階で満席となっております。20数年間ずっと出演していただいているのですが、毎年楽しみにされているお客様がたくさんいらっしゃいます」(ウェスティン都ホテル京都の広報担当)

 NHK紅白歌合戦の出場を機にディナーショーデビューした山内惠介も同様だ。

「今年で4回目の開催となりますが、予約は満席となっております。当ホテルは、あらゆるジャンルの方に声をかけていますが、たくさんのお客様に楽しんでいただきたいと思い、山内さんに出演をお願いしました」(リーガロイヤルホテル大阪の広報担当)

『週刊女性』でおなじみの氷川きよしは、昼の部のチケットが残りわずか。半分も売れていないという報道のあった華原朋美も、

「残りわずかのため、後方席のご案内です」(ホテル椿山荘東京の広報担当)

 とのこと。ASKAが5年8か月ぶりにコンサートツアーを開始したことで、発言が注目されている相方のChageは、

「'14年からディナーショーをスタートして、昨年まで3万円だったのが今では3万5000円。好調の証でしょう」(前出・芸能プロ関係者)

 ディナーショーで成功するアーティストたちには、共通点があるのか─。数多くのディナーショーのプロデュースを担当してきたイベント会社代表のA氏によると、

松田聖子さんや郷ひろみさん、工藤静香さんあたりがそうなんですが、“ヒット曲が多い”“サービス精神がある”人がディナーショー向きと言えます。お客さんを飽きさせないトーク術も重要な要素のひとつですから。そして何より大事なのがプレミアム感。“〇〇のディナーショーに行ってきたんだよ”と人に自慢できるアーティストがウケるんです。

 ディナーショーとは、最高のオシャレをしていく場所。日本人にとって、そういうパーティー感がある場って正直、結婚式くらいしかないんです。女性はドレスを着ていけるだけで気持ちが華やぐので、そういう場を欲しているんです。バブル時代は、タキシードを着ている男性もいましたから。あとはファンクラブの層の厚さ。ファンの人たちを大事にしてきた証拠と言えますね」

 “変化球系”タレントも、すでに満席となっている。

「IKKOさんのチケットは11月12日に完売いたしました。メイク&トークショーを行い、その場で実践したり、間近でメイク術を見ることができるのが好評の理由だと思っております。予約の9割が女性です」(びわ湖プリンスホテルの広報担当)

 ミッツ・マングローブ、ギャランティーク和恵、メイリー・ムーの音楽ユニット『星屑スキャット』も、キャンセル待ち状態。

「今回、星屑スキャットさんにご依頼したのは、ただ担当者が興味があったというだけなんですが(笑)」(リーガロイヤルホテル東京の広報担当)

目玉に欠ける2018年

 星屑スキャットのほか、中島美嘉、川崎麻世が今回、初のディナーショー開催となる。川崎のショーには、元ジャニーズの後輩・大沢樹生の参加も決まっている。

「中島さんの楽曲のイメージに合わせて料理長が腕をふるった、思わず写真を撮りたくなるような見た目も華やかで美しい料理をご用意しています」(ホテルニューオータニの広報担当)

 ダイナミックな歌声にマッチする豪華な料理が期待できそう。対して、川崎にはこんな意見が。

「彼は離婚騒動もブログで稼ぐための炎上ビジネスではないかと騒がれていますが、このディナーショーもある程度、そのおかげで集まるんじゃないかな。タイミングがバッチリですもんね」(前出・石川氏)

 そんななか、今年のディナーショーは不作だという意見も。

正直、目玉になるような人がいなくて困っています

 と話すのは、前出のA氏。過去には“今でしょ”でブレイクした東進ハイスクールの講師・林修や、藤井聡太フィーバーで注目を集めた日本将棋連盟に所属する棋士たちなど、その年に話題となった人物がらみのイベントが盛況に。

 今年でいえば、“奈良判定”が2018年の『新語・流行語大賞』にノミネートされ、テレビ番組にも出演する日本ボクシング連盟元会長の山根明氏がいるが……。

「おそらくホテル側からNGが出ると思います。なので、こちらからもオファーはしませんね。お笑い芸人のひょっこりはんも今年ブレイクしましたが、ディナーショーで1万円から2万円がとれるほどの華がないですし……」

 では、今年流行ったタレントで、ディナーショー向きなのは誰か?

「武田真治さんはアリでしょう。トークとライブ、そして今話題となっている“筋肉体操”を織りまぜたプランなら面白くなると思います。平昌五輪で活躍したカーリング女子も五輪直後であればオファーしましたね。“もぐもぐタイム”と引っかけて、こだわった料理をふるまえば話題になると思います。女性客の多いディナーショーは、食の話はウケがいいんです。

 スポーツであれだけ食事のシーンがフォーカスされることは珍しいので、ホテルの料理長とコラボした“身体にいいもぐもぐタイム”はホテルも乗ってくるはず。テニスで大活躍した大坂なおみ選手もいいんですが、日本語をほとんど話せないので、通訳を手配する必要があり結構ハードルが高い。通訳が面白い話を引き出してくれるように舵とりしないと、盛り上がりに欠けてしまいます」(同・A氏)

 スポーツ系で考えると、土屋太鳳など芸能人のパーソナルトレーナーを務めるAYAが、12月18日にグランドプリンスホテル新高輪でトーク&フィットネスのショーを行う(1万8000円)。

「わが社の企画で大ヒットしたのは“デュークズウォーク”で一世を風靡したデューク更家さんです。ウォーキング講座と食事で1人1万円。500人くらい入る会場で年間100公演やってました。デュークさんのディナーショーは業界では、今や伝説になっています」(同・A氏)

  『純烈』も、来年話題となる可能性の高い1組だ。

「平均年齢40歳の5人組で、全国の健康ランドやスーパー銭湯でムード歌謡を歌ってきた、マダムを中心に人気の大人アイドルです。彼らはNHK紅白歌合戦に初出場することで、価値が一気に上がる。ホテル椿山荘で行われるディナーショーは1人1万6000円ですが、来年は3万円台に跳ね上がるでしょう」(前出・石川氏)

 今年こそデビューしてみては?

※Hはホテルの略。複数の公演、会場がある場合は、クリスマス期間を優先して、最も高いチケット金額の公演を選定して掲載しています。データは11月16日時点のもので、本誌の独自調査に基づきます。誌面の都合上、リストに掲載されていない人も複数おります。価格はすべて消費税、サービス料込み。