誰が発表するかも気になるところ。やはり菅義偉官房長官でしょうか?

1位は“安泰”。真面目に考えた
オリジナル元号にみる「共通項」とは?

 30年にわたって続いてきた平成という元号が、5月1日に変わろうとしています。人生の多くを過ごしてきた時代だけに、感慨もひとしお……という人も多いことでしょう。そして次の時代がどうなるのかと、思いを馳せている人も少なくないはず。そんな時代の端境に控えている一大イベントが、新元号の制定ですよね。

 4月1日の発表を前に、連日のように“予測”が報道されていますが、果たしてどうなることやら。そこで世間の女性たちに聞いてみました。ズバリ、自分的ベスト元号は?(20〜30代の女性200人からフリーアンサー。協力:アイリサーチ)

 まず、多かった順に見ていきましょう。(コメントは原則として原文ママ)

【9票 安泰(あんたい)】
「平和になったなら、次は安定した世の中、犯罪や事件の心配ない世の中になってほしい」(39歳・徳島県)
「平和でみんなが幸せになれそうだから」(27歳・新潟県)
「読んで字のごとく、安泰した時代になればいいなと思うから」(26歳・愛知県)

【7票 平和(へいわ)】
「戦争のない平和な世界になってほしいから」(22歳・栃木県)
「ただ単に、平和になってほしいから」(30歳・山梨県)

【6票 安平(あんへい)】
「思いつかなかったのもあるが、安泰、平和の意味がある漢字が使われそうだから」(26歳・宮城県)
「安らかで平和な日々が送れるようになってほしいから」(33歳・広島県)
「頭文字がAと書きやすい」(29歳・北海道)

【5票 和平(わへい)】
「安心して過ごせるような日本でありたい」(26歳・徳島県)
「平和であってほしい」(38歳・岐阜県)

【4票 羽生(はにゅう/うき)】
「羽生結弦と羽生竜王。2人とも凄い業績を残してるので、後生まで続く名であってほしい」(24歳・大阪府)
「今年はなにかと“羽生”が話題なので」(28歳・北海道)

 漢字2文字が基本ルールですが、意味が容易に想像できる“すでにある言葉”を挙げる人が多かったようです。いずれも安らかで安寧な時代を願うイメージですね。

 6票集まった「安平」はオリジナル。安らかで平和な様を想起させ、いい雰囲気の元号ですよね。それにしても「羽生」が4票もあるとは! “時の人”である羽生結弦と羽生善治の影響はさておき、フラットに字面だけを見ると、なかなか趣深い……かも?

「わからない」「思い浮かばない」といった意見はわずか6票で、みなさん思い思いの元号を考えてくれました。自分が生きる時代がどうあってほしいのか、興味は尽きないということなのでしょうね。

真面目系VSキラキラ系

 さて、全体を見渡すと、既存の言葉を挙げた人はごくわずか。多くの人が「安平」のようなオリジナリティあふれるマイ元号を考えてくれました。ここからは「これはありそう!」と思える元号を挙げていきましょう。

【安久(あんきゅう)】
「安泰が永遠に続くようにと意味をこめて」(39歳・兵庫県)

【永尚(えいしょう)】
「尚は“大切にする、尊ぶ”という意味をはらんでいます。 今の平和な日本を“末永く”“大切に”していこうという意味合いを込めました」(27歳・東京都)

【栄和(えいわ)】
「日本が栄えて、国民が平和に暮らせるように」(39歳・北海道)

【光元(こうげん)】
「なんとなく明るい未来をイメージして」(38歳・神奈川県)
「私の名前に光が入ってるから」(27歳・大阪府)

【進開(しんかい)】
「現代の日本は、技術の進歩と、つねに新しいことを切り開いているイメージだから」(23歳・福島県)

【善進(ぜんしん)】
「いいほうに国が前進してほしい。政治家たちに言いたい」(39歳・神奈川県)

【文栄(ぶんえい)】
「(1)明治以降の元号の頭文字(M、T、S、H)と重複しないもの。 (2)日本の文化を守りながらも、国際社会の中で日本が担うことのできる役割を考え、柔軟な文化的発展が望めるようにとの願い。 (3)細く長く日本が“栄えて”いくことを意識して一人一人が活動していけるように、との願いを込めて」(29歳・茨城県)

【悠安(ゆうあん)】
「せわしないことが多いので、少し悠々と、そして安心安全な時代になってほしいから」(35歳・東京都)

「ありそう!」と思えるような元号が数多くならんだ印象です。二文字でここまで意味合いとニュアンスを作れるのは、漢字文化ならではだなと感心させられますが、明治、大正、昭和、平成の頭文字に被らないよう配慮してるあたりはさすが! 本気で当てに来ていますよね。一方、キラキラネームならぬ“キラキラ元号”とでもいうべきユニークなものもチラホラ……。

【愛名(あいな)】
「愛があふれ、平和な世界になってほしいから」(30歳・埼玉県)

【宇宙(うちゅう)】
「未来の可能性が広がる感じがする」(26歳・埼玉県)

【金上(かなあげ)】
「景気が良くなってほしい」(22歳・北海道)

【香美(※読み方不明)】
「我が子の名前の頭文字」(39歳・東京都)

【高野(たかの)】
「自分の苗字だから」(26歳・埼玉県)

【杯杯(はいはい)】
「テンション高くいけるように」(24歳・山形県)

【不倫(ふりん)】
「不倫が流行ってるから」(32歳・神奈川県)

「メディアで報道された元号は使用しない」といった話も耳にしますが、たしかにこれらキラキラ元号は“出オチ感”しかなく、遠慮したいところ(笑)。

 誰にでも読みやすく、豊かで安らかな印象を持つことが元号に求められる要素だといいますが、その名に違わぬ時代であってほしいものです。果たしてどんな元号に決まり、その先にどんな時代が待っているのか。気にならない人は、いないのではないでしょうか?

<文/雛菊あんじ>