2.5次元舞台でも注目を集める俳優の小澤廉が、2018年11月20日更新の自身のブログで、結成当初から所属するメンズアイドルグループ“B2takes!”の卒業を発表。12月21日に東京・新宿BLAZEで、B2takes!のメンバーとしては最後となるライブ「B2takes! 6周年ワンマンLIVE / RED LAST LIVE」が行われた。

前列左から奥山ピーウィー、小澤廉、森勇翔、飯山裕太、あつし、しだっくす、IGU、中島拓斗 撮影/齋藤周造

 B2takes!は、小澤のほかに、あつし、IGU、飯山裕太、森勇翔、中島拓斗、奥山ピーウィー、しだっくすの8名の個性豊かなイケメンからなる関東発のアイドルグループ。2012年に結成され、ファンとの距離が近いことで知られるいわゆる「メンズアイドル」の草分け的存在でもある。地道な定期公演を重ね、着実にファンを増やしてきた。

 2016年10月発売の3rdシングル『モヤモヤLOVER』でオリコンデイリーランキング1位を獲得したほか、2017年4月には冠レギュラー番組『B2takes!TV~チカメンですけど何か?』(TOKYO MX)がスタート。そして2018年9月にはダブルA-sideシングル『ブラン・ニュー・アニバーサリー/Not Alone』」でキングレコードからメジャーデビューを果たした。

 結成当初からB2takes!のメンバーとしての活動と、俳優業とを兼任してきた小澤だが、「ずっと前から事務所やマネージャーとB2takes!の活動と俳優業の活動を両立していけるように話し合いをしてきましたがスケジュールの都合により僕自身の『俳優業に専念したい』という意思を尊重して頂き卒業という道を決断しました」と、自身のブログで卒業の理由を語っていた。

 当日会場には約1500人のファンが駆けつけ、1部2部ともスタンディングで超満員となった。

 ライブの当初から涙をこらえられないメンバーもいたものの、それを即座に笑いに変えるような軽快なトークが飛び交い、彼らの絆の深さが見て取れた。

 残るメンバーたちから小澤に「卒業証書」の授与が行われたり、小澤がメンバーひとりひとりに感謝の思いを語ったりと、ライブパフォーマンスを超えた感動が会場を包んでいた。

「メンバーは卒業するけれど、僕はこれからもB2takes!の盛り上げ隊長!カラーはRED!れんれんです!」と宣言した小澤。2019年には結成7年目に突入するB2takes!とともに、今後をますます期待したい。

B2takes!リーダー・奥山ピーウィーのコメント

 廉の卒業は、3か月くらい前から聞いていました。ライブ当日の朝までずっと実感がなくて、結成1年目から隣にいるのが当たり前の存在だったので、その当たり前がなくなるなんて想像していなかったし。B2takes!がなくなる日まで一緒にいるものだと思っていたので。

 でも、リハーサルのときに廉との思い出がフラッシュバックしてしまって、涙が止まらなくなってしまいました。廉は、チームメイトでもあるけど大切な友達でもあるので、その大切な友達がいなくなるんだ、って……。そうしたら演出家さんに「まだ早い!」って怒られてしまいました(笑)。

 廉は圧倒的エースでしたから、そのエースが卒業した後のB2takes!をどうしていこうかと、メンバーと深く話し合いました。そこで出た結論は、B2takes!には最高のメンバーしかいない。だから、みんながエースになろうと。2019年は7年目ということで区切りもいいので、それぞれ自覚をもって得意な分野にも挑戦していこうということになりました。

 僕はこれまでリーダーとしてB2takes!を第一優先に考えて来たのですが、他のメンバーに「これからはピーウィーもB2takes!の活動とは別に自分の好きなことをしてみたら」と言ってもらえたので、もともとやってみたかったバラエティーとトークの仕事に挑んでみたいと思っています。

小澤廉のコメント

 B2takes!を辞めるということを発表したときは、まだまったく実感がなかったのですが、いまとても強く感じています。「辞めたくない!」という気持ちや、いま卒業することが正解なのかという悩みの気持ちが駆け巡っていますね。

 でも、この決断を正解だったんだと思えるのは、僕の今後の活動次第だと思います。これまで支えてくれたB2takes!のみんなに応えるためにも。

 B2takes!の活動を辞めることは、2年くらい前から考えていたことでした。その頃から俳優の仕事が増えてきて、新曲のレッスンが僕に合わせて夜中になったりするのもみんなに申し訳なかったし、両立するのが体力的にも辛くなってきてしまって。倒れたら、もっと多くの人に迷惑をかけてしまいますから……。そんな理由で、脱退の意思は当時から社長やマネージャーにそれとなく伝えてはいました。

 でも、僕もB2takes!の活動は楽しくて大好きだったから、「このライブが終わったら」「B2takes!に大きな仕事が決まったら」と、(B2takes!からの卒業を)本格的に考えるのを先延ばしにし続けてしまいました。

 僕たちの目標のひとつにメジャーデビューがあったのですが、9月にかないました。それが、今回の決心のきっかけの一つでもあります。「もう、僕がいなくても大丈夫だ」って。

 卒業の意思をみんなに伝えたとき、全員号泣していましたね。「辞めないでくれ」って。でも、みんな最後は僕の決意を分かってくれました。

 僕はもともと俳優になりたくて芸能界に入ったので、B2takes!の活動は大好きだけど、どちらもおろそかにしてはいけないと思ってもいました。

 ならば、自分の目標を、男として貫こうと思ったんです。

 そうはいっても、今でも辛くてたまらないし、まだ怖いです。僕には俳優の仕事で辛かったことがあっても、B2takes!というホームに帰ると、「廉くん~」って、仲間が待っていてくれたから。

 みんな本当に仲がよくて、B2takes!の公演にお客さんがほとんどいなかった時代から頑張ってきているので、本音で話し合えるんです。ダメなものはダメってはっきり言い合える、本当の仲間ですね。

 一番思い出に残っているのは、PV撮影でみんなで沖縄に行ったことですね。3日で2曲分撮影するという、ものすごくスケジュールがパツパツだったんだけど、ずーっと笑って過ごせたんですよ。人生の宝物になっていますね。本当に楽しかった。

 でも、そんなみんなのためにも、甘えを捨てて、がんばるしかないな、と。

 B2takes!では、僕はこれから元メンバーになってしまうけれど、それでも部外者にはなりたくない。これからも喜びも辛さも共有できたらと思っています。

■12月21日「B2takes! 6周年ワンマンLIVE / RED LAST LIVE」セットリスト

第1部
1. IBUKI~きみのそばで~
2. ギリギリ☆ファインディングマン
3. Not Alone
4. モヤモヤLOVER
5. AKUBI
6. HANABI
7. Mr.Boy
8. 好きって言おう
9. Shananaここにおいで
10. ブラン・ニュー・アニバーサリー

第2部
1. MARIA
2. Mr.Boy
3. again
4. TO・SO・HAN part2
5. Not Alone
6. AKUBI
7. ブラン・ニュー・アニバーサリー
8. HIKARI
9. モヤモヤLOVER
10. IBUKI~きみのそばで~