山口紗弥加 撮影/伊藤和幸

 昨秋、芸歴24年で初の連ドラ主演を飾った山口紗弥加(38)が、『絶対正義』(フジテレビ系)で再び主役に!

人の数だけ正義はある

「最初の主演のお話の100倍ぐらい、“まさか!”でした(笑)。でも今回は5人の女性の群像劇なので、私はひとつの役割にしかすぎません」

 連ドラ主演を経験したことで、「肝がすわった」と笑う。

主演になると、代表として戦うべき大事な場面があることを知りました自分以外の誰か、何かを守るという責任が、大きな力を生むことも精神的にも肉体的にもハードでしたが、これ以上、大変なことはないな、と思うと怖いものはなくなりました(笑)

 今回演じるのは、法をもとに白黒つけたがる正義感が強すぎるヒロイン。

「私自身は映画なんかでも、どちらとも取れるような結末が好きです。だから個人的には今回演じる範子は、まったく共感できない(笑)。

 状態や状況で見えるもの、守るべきものは変わるし、正しい答えなんてないと思っていて。答えはいくつあってもいいし、人の数だけ正義はあると思っています

 母親の死がトラウマとなり、正義を追求する役だが、彼女自身もトラウマに近い出来事があったとか。

「一緒に食事をしていた友人が生の鶏肉を食べたら当たってしまい、目や口がお岩さんみたいになったのを見たら、怖くなって。それ以降、食に関しては安パイを切るように(笑)」

 番宣活動は苦手だと言っていたけれど、もう慣れた?

「この間もワインを飲むロケで、普通に楽しくなってしまい、告知がうまくできず……。誠実に役に向き合えばできる、演技のほうが気が楽です(笑)。番組にお邪魔するたびに、何者でもない自分自身を痛感します

 平成最後の“オトナの土ドラ”のひとつですが、平成のうちにやりたいことは?

スカイダイビングだったのですが、命にかかわるから絶対にダメ、と事務所の社長に止められています(涙)

 昨年の主演ドラマ終了後にバリ島のウブドで、心身浄化の儀式を受けたら新しく生まれ変わった感覚になれて。なので今は気持ちいいほどに無欲。きっと、今だけですが(笑)

■オトナの土ドラ『絶対正義』
東海テレビ・フジテレビ系 毎週土曜夜11時40分~。
出演/山口紗弥加、美村里江、片瀬那奈ほか 2月2日スタート。
「“最恐主婦がお届けする心理サスペンス”になっています……すみません、自分で考えたフレーズではないのですが(笑)。変わり者のヒロインですが、愛してもらえたらうれしいです!」(山口)

オトナの土ドラ『絶対正義』(c)東海テレビ