'19年3月週刊女性の記者に『ポツンと一軒家』の魅力を語る所ジョージ

 これまで『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)のひとり勝ち状態だった日曜ゴールデンタイムに異変が起きている。

「テレビ朝日系の『ポツンと一軒家』が、3月10日放送回で番組過去最高となる平均視聴率17%を記録しました。『イッテQ!』を上回る快挙です」(スポーツ紙記者)

 同番組は人里離れた一軒家を訪ねて紹介する内容で、昨年10月に放送が始まった。

「日本各地の集落から離れた所にある一軒家を衛星画像のみを手がかりに探し、地元の情報を頼りにそこで暮らす人を調査します。MCを所ジョージさんが、レギュラーパネリストを林修さんが務めていますよ」(テレビ誌ライター)

アポなし直撃に所ジョージは──

 一見、地味にも思える番組がなぜヒットしたのか。コラムニストのペリー荻野氏は、

結末が予想できず、なぜここに住んでいるのかという謎解き要素があります。日本は狭い国だと思っていたら、“こんな場所に秘境があったのか”という発見も。ネットで検索したり、やたらドローンを飛ばしたりせず、近所の人に地道に話を聞くという、あえてアナログなやり方をしているのもポイントですね

 お笑い芸人が誰かをイジる番組が、コンプライアンス的にやりにくくなっているという背景もあるという。

「番組進行役の2人は、事情があってそこに住んでいる人たちを茶化したりしません。所さんご自身も趣味人ですから、好きなことをとことん突きつめている人に寛大です。林先生は、そこに人が住んでいる背景をわかりやすく解説します。進行役のバランスがとれているので、どんなに個性的な人でもうまく料理できるんです」(荻野氏)

 ヒットの理由をMC本人に聞くべく、3月中旬のお昼前に所の自宅を訪ねた。自宅の近くにある事務所から出てきた彼にアポなしの直撃取材!

─番組が好評ですね。

なんだよ、今日はずいぶん普通の取材だな(笑)。キミ、そんな離れたところにポツンといないで、もっとこっちに来て近くで撮りなよ

 顔見知りの記者が声をかけると笑顔を見せ、離れて撮影していたカメラマンを近くに呼びよせた。

─好評なのはどんな理由だと思いますか?

「やっぱり“ポツンと”っていう言葉だと思うよ。人里離れた場所にどんな人がいるかは気になるよね。世間から逃げているイメージを持たれがちだけど、意外とみんなきちんとした理由がある。そこで暮らす人たちの人生観がすごくおもしろいんだよね」

 共演する林も番組の反響にひと役買っていると話す。

「林先生は歴史的なことや、ちょっとした知識を紹介してくれるね。必ず“この子孫は●●の末裔だ”とか、“ここはこういう戦の跡があって”みたいなことを教えてくれるのが、すごくおもしろいんだよ」

─今後はどういう番組にしようと思っていますか?

今のスタイルは変えないよ。まだ日本中に一軒家はたくさんあるからね。でも、メジャーな番組になったことで、一軒家の人たちも身構えちゃうかもね。

 急に家を掃除し始めたり、冷蔵庫になにか入れたり、地元の物を用意したりするんじゃないかな(笑)。でも、そういう展開になっても、おもしろいよね

 スタジオで番組を見ていて感動することもあるという。

「山奥で暮らすおばあちゃんのところにイノシシがやってきて、そのままこたつで寝るなんて考えられないよ!(笑) 現実のおとぎ話だよね。そうだ、この記事の最後は“今後も現実のおとぎ話を期待してください”ってまとめておきなよ。そうすれば、記事を読んだ人から“君は文章力がある”って褒められるよ

 突然の取材にもかかわらず終始、笑顔で話してくれたうえにアドバイスまで。

 これからも、番組で飛び出す“現実のおとぎ話”の数々 が多くの人を魅了してくれるだろう!