「人とお話しするときも“私の顔って気持ち悪い?”と常に意識してしまい……」

 その表情は明るく、よく笑い、柔和な雰囲気に包まれていた─。

 タレントの有村藍里が、3月3日に自身のSNSで美容整形手術を受けたことを突然、告白。同日に放送された『ザ・ノンフィクション』(フジテレビ系)では、手術に臨む彼女の模様が放送され、大反響を呼んだ。彼女はなぜ整形手術に踏み切ったのか。

「新聞の報道で“有村架純の姉”ということを世間の人たちに知られるようになって、私の写真がネットで拡散されました。そのときにいちばん言われたことが、顔のことであって、“口元がすごい残念”だと。それ以来、ずっと口元が気になるようになってしまって……。そこが自分のいちばんのコンプレックスだなって気づいて、今回、整形に至りました」

 ネットでのネガティブな意見を目にしてからは、思い悩む日々が続いていた。

「口元が見えなければいいのにって、ずっと思っていました。新聞の報道が出てから手術までの約2年ほど、ずっと悩んでいました。口元がもっこり出ている部分を直すにはどうしたらいいのかなって考えたときに、骨格から矯正するしかないのかなって」

 整形手術をする芸能人は少なくないといわれるが、それを“公表”する人はごくわずか。今回、明らかにした理由とは?

「コンプレックスがあって、嫌だからそこをなんとか変えたいっていう思いでやったことなので、私は別に隠す必要もないのかなと思いました。整形すること、公表することに対して、意見は人それぞれだと思います。ご意見は全部ありがたいなとは思うんですけど、私が少しでも可愛くなりたくてやった、それを公表させてもらったという、それだけのことです」

術前(左)と術後(右)。(手術を担当したレグノクリニックの公式サイトより)

 デビューする前ではなく、芸能活動中に整形し、それを公表することに不安や恐れなどはなかったのだろうか。

「そもそも私は自分でSNSに載せる自撮り写真とかはけっこう“詐欺か!”ってくらい加工していたので(笑)。そんな自撮りの自分に少しでも近づけたらいいなぁって思いもあったので、顔が途中で変わっちゃったとか、そういう面に関してはまったく何も思わなかったです」

 芸能人でも一般人でも整形することには賛否両論ある。しかし、現在の彼女には、明確なポジティブな変化が。

周りにも言われるんですけど“表情が明るくなった”“よく笑うようになった”っていうふうに言ってもらいます。以前はカメラを向けられても“私の顔、大丈夫かな?”みたいな感じで思っていました(笑)。“私、この角度、大丈夫かな?”“いま笑って歯ぐき見えてないかな?”とか。人とお話ししてても“私の顔、気持ち悪くないかな?”とかそういう余計なことばっかり常に考えてしまって……。

 表情が暗くなっていたなって思います。でも、今は気にせず全開で笑えるようになりましたし、人の目を見て話すことが怖くなくなりました」

IKKO(左)とおぎやはぎ(右)も番組で好意的なコメントを

 そんな話題となった有村の整形だが、かつて彼女を傷つけた“現場”であるネット上でも、彼女の思いを後押しする好意的な意見が目立った。

 それはタレントたちも同様で、お笑いコンビ・おぎやはぎの2人は自身のラジオで「何がいいって、表情ね(中略)表情を見たときに、ああ、これは大成功だって」(小木博明)、「こんだけナチュラルに成功すると、こんなに絶賛なんだな」(矢作兼)と話し、また美容家のIKKOも加齢による変化を心配しつつも「(整形は)本人がそれで幸せになればいいと思う。これ見ると確かに可愛くはなってますよね」と出演番組でコメントした。

 昨今、若年層を中心に美容整形へのハードルが低くなっている。美容整形に詳しい医療ジャーナリストの大竹奉一氏は、次のように話す。

「メスを入れない施術が流行っていましたが、やはり注射だけでは効果は薄いということで、先日開かれた美容外科学会では“手術に戻ろう”がテーマでした。技術が進化していることでリスクや副作用の少ない手術も増えています」

ツイッターで整形手術を伝える。18日現在約4万8千件の「いいね!」が

 日本に比べ整形を公表する芸能人も少なくない“整形大国”韓国。現地へ整形ツアーに出かける日本人も多く、芸能界でも先日、舌がんを公表した堀ちえみも韓国で美容整形手術を受けていた。

「韓国での手術には十分に注意が必要です。美容整形において手術と同様に重要なのがアフターケアです。手術を1回したら終わりではなく、手術以降も老化は進むし、顔はどんどん変わっていきます。そんな変化に対してきちんとアフターケアをしてくれるクリニックを選ぶべき。

 もう1度、韓国に行ってアフターケアを受ける人は少ないので日本の外科医が韓国で手術を受けた人の駆け込み寺になっているという現状もあります。有村さんも大きな手術ですので手術の影響がおさまるのは半年後くらいかと思います。最初は1週間に1回、その後も1か月に1回など定期的に検診を受けたほうがよいと思いますね」(同・大竹氏)

 “新しい自分”を手に入れた有村の今後は─。

「コンプレックスがあって、お家にこもることが多かったのですが、これからはあまり暗いことは考えずに前を向いていきたいです。4月に舞台のお仕事があって、秋には主演の舞台も控えているので頑張っていきたいと思っています。あとは、私自身がお洋服やコスメのことがすごく好きなので、そういったお仕事もできたらと思います」