(左)今後は芝居に専念したい松本(中)ひとりの“役者”として評価されたい岡田(右)バンド活動を待ちわびる長瀬

最近、松本潤さんは仲のいい先輩俳優の吉田鋼太郎さんに“歌やダンスをずっとやってきたけど、これからはもっと芝居をやりたい。役者はやるほどに気づくことがあるから”と話しているそうですよ」(松本の知人)

 今年1月に嵐が来年いっぱいで活動を休止すると発表した。ただ、松本にはすでに将来のビジョンがあるようだ。

「昨年は関ジャニ∞の渋谷すばるさんがグループを脱退し事務所も退所、滝沢秀明さんが芸能界を引退するなど、ジャニーズにとって激動の年でした。

 今年も、嵐の活動休止発表の混乱が冷めやらない3月に、『週刊文春』で関ジャニ∞の錦戸亮さんがグループからの脱退を考えていることが報道されましたね。彼らに共通しているのが、自分の仕事に不満を抱えていたことです」(スポーツ紙記者)

 芝居がおもしろくなってきたことで、松本は新たな活動を模索しているらしい。

“もっともっと連続ドラマに出て、ゆくゆくはハリウッドにも進出したい”と話しています。彼は生涯お金に困ることがないくらい稼ぎましたから、今後は自分の好きな芝居だけをやっていきたいのでしょう」(前出・松本の知人)

 松本は'05年の『花より男子』(TBS系)で道明寺司役を熱演。'07年の『バンビ~ノ!』(日本テレビ系)や'16年の『99・9―刑事専門弁護士―』(TBS系)シリーズなどで主演を務めた。

俳優として高い評価を受けていますが、本人としては物足りないようです。

 親交のある山田孝之さんやONE OK ROCKのTakaさんは海外でも活躍しています。また、親友の小栗旬さんも来年公開予定のハリウッド映画『ゴジラVSコング(邦題未定)』に出演が決まっており、彼にいい刺激を与えているのでしょう」(芸能プロ関係者)

 また、先日行われた活動休止会見での松本の様子から読み取れることも。

「ほかのメンバーに比べるとひとりだけ動揺の色が薄かった印象でした。それは、活動休止後は役者を中心にやっていくという道筋がはっきり見えているからなのかもしれません」(同・芸能プロ関係者)

 もちろん、すぐに自分が芝居だけに集中できるとは思っていない。

嵐としてコンサートをやることで、チケットだけでなくグッズなどの収入も莫大なものになります。これまで、自分のやりたいことを追い求めて辞める人もいましたが、松本さんはアイドル活動をすることで受ける恩恵を理解していますよ」(テレビ局関係者)

 自分を育ててくれた事務所に対する感謝の念は忘れていないようだが、不満を抱えているのは彼だけではない。

「TOKIOの長瀬智也さんは、“あの事件”以来なかなか音楽活動ができていません。周囲には“やっぱりみんなでバンドをやりたい”とこぼしていますよ」(長瀬の知人)

 “あの事件”とは、昨年4月に元メンバーの山口達也氏が女子高生に対する強制わいせつ容疑で書類送検されたことだ。示談が成立して起訴猶予処分になったが、TOKIOは音楽活動を休止せざるをえなくなった。

「昨年、TOKIOだけが夏や年末に行われた音楽番組に出演していません。'94年にデビューして以来、毎年出場していたNHK紅白歌合戦も欠場。今もグループとして音楽活動を再開する見通しがついていない状態なんです」(レコード会社関係者)

 音楽活動を行わないのは、不祥事を受けて自粛していることだけが理由ではない。

山口さんの担当はベースでした。ベースはドラムとともにリズムを受け持つ大切なパートです。彼が抜けてしまっては、TOKIOはロックバンドとして成り立ちません」(同・レコード会社関係者)

 TOKIOは今年デビュー25周年を迎えるが、最悪のタイミングになってしまった。

「彼らは'14年に20周年ツアーを行って以来、ライブ活動をしていませんでした。25周年という節目でライブを再開しようとメンバーで話し合っていた矢先だったので、長瀬さんのショックは大きかったでしょうね」(同・レコード会社関係者)

 長瀬は過去の雑誌インタビューで、バンドに対する熱い思いを語っている。

《だからTOKIOで音を出すことが、僕にとっては1番なんですよ。何十年も重ねてきた、俺たちでしか出せないグルーヴがちゃんとある》

 松本とは対照的に、長瀬は芝居に対する熱量はそれほど高くはない。

彼は音楽やバイクなど、趣味にどっぷり浸かるタイプ。自分が大好きなものに夢中で取り組み、それを誰かと共有することをなによりの生きがいにしています。アイドルとして周りにどう思われるかよりも、いかに自分の好きなことをやるかを大切にしているんですよ」(前出・長瀬の知人)

岡田准一がかかえる悩みとは

 ジャニーズきっての演技派である、V6の岡田准一にも悩みがある。

「5月22日から5日連続で放送されるテレビ朝日系のドラマ『白い巨塔』や来年公開予定の映画『燃えよ剣』で主演を務めるなど、相変わらず大活躍。

 ただ、彼の中では納得いかない部分があるのか、周囲には、“俳優として評価されているのは、自分がジャニーズに所属しているからではないか。役者として本当に価値があるのかわからない”と話しているそうですよ」(制作会社関係者)

 手ごたえを感じているからこそ、演技に対する貪欲さも大きくなっているのだ。

『燃えよ剣』では、新選組副長の土方歳三役を演じます。現場では座長として共演者と積極的にコミュニケーションをとり、特にHey! Say! JUMPの山田涼介さんとはよく話していますよ。撮影の合間に、時代劇初出演の彼に刀の使い方や動き方を教えています」(映画配給会社関係者)

 今でこそ、俳優として高い評価を受けている岡田だが、当初はアイドルであるがゆえに壁にぶつかった。

「10代のころ、ドラマの監督に“バイクに乗るシーンが欲しい”と言われたのですが、事務所ではバイクに乗ることは厳禁。監督の要望に応えられなかったことを悔やんでいたそうです。

 今も自分の出演作に100%の満足をすることはなく、ストイックに演技の道を追い求めていますね」(前出・テレビ局関係者)

 “アイドル”としての見え方にも悩んでいたという。

「'17年に放送された、トーク番組に出演した際に、“自分はアイドルには不向きで劣等感があった”と告白。可愛さを求められたり、ライブなどでファンに向かって投げキッスができないことに悩んでいたんです。壁を乗り越えるために、俳優の仕事に打ち込んだのかもしれませんね」(同・テレビ局関係者)

 芸能ジャーナリストの佐々木博之氏は、松本、長瀬、岡田らが仕事に不満を持つようになったのは“アイドル”としての限界を感じるようになったからだと指摘する。

「歌って踊るアイドルとしてジャニーズに入ったとき、先の目標は考えていないでしょう。ドラマのオファーを受けて芝居をやってみたら、才能が開花することもありますね。40歳近くになれば歌って踊るのもきつくなってきます。

 10代、20代の若手のグループもいるので、“もう自分はアイドルでなくてもいいのではないか”と思うようになっても不思議ではありません」

 本人たちの思いとは裏腹に、やっぱりファンとしてはアイドルとしての姿を期待してしまうものだけど……。