ピエール瀧保釈時の様子

10人入ればいっぱいになってしまうような店内はオープン初日ということもあってか、開店から閉店までお客さんが絶えませんでしたよ。かなり盛り上がっていたみたいで、お店の外までにぎやかな声が聞こえてきました」(近隣住民)

 平成が終わって令和の初日となった5月1日の夜。都内の閑静な住宅街に1軒のおでんバーがオープンした。この店は、3月に麻薬取締法違反で逮捕されたピエール瀧が経営に関わっていたとされるバーの2号店だ。

 マルチに活動をしていた瀧には飲食店経営者の顔もあった。

「中目黒でもう10年以上、地元の静岡おでんを名物にしたバーのオーナーを務めていました。経営が好調だったため、自宅の近くに2号店をオープンさせる計画が進んでいましたよ」(飲食店関係者)

 4月には、『女性自身』で瀧の逮捕によってオープンが頓挫したと報じられたが、開店に向けて準備は着々と進んでいた。

「5月はじめのゴールデンウィークにオープンすることになったんです。内装工事に時間がかかったのと、関係者で話し合った結果“きりよく『令和』になってから”ということに。

 2号店も静岡おでんを出していますが、店名は1号店と無関係のもので、オーナーの名義も逮捕直後に瀧さんの奥さんに変えたそうですよ」(同・飲食店関係者)

 紆余曲折を経てようやく開店できたとあって、お店には祝い花や金一封も届けられていたという。

「1週間前に関係者を招いてプレオープンしたそうですが、本格的にお店を開けたのはこの日が初めてだったそうですよ。お客さんのほとんどは40代の男性店長と顔なじみでしたね」(バーを利用した客)

 気になるメニューはというと、1号店と同様、静岡のものがそろっていた。

黒いスープで具材を煮込み、食べるときに魚のだし粉をかける静岡おでんがメイン。お酒は、静岡のあらごしみかん酒や梅酒、御殿場高原ビールなどがありました。

 偶然なのか、『幻の瀧』という名前の日本酒も置いてありましたよ」(同・利用客)

 店内は終始盛り上がっていたが、少々不自然なことも。

「お客さんは誰も瀧さんの話をしていませんでした。なんとなく口にしてはいけないような空気がありましたね。彼のお店だというイメージがつくと今後、いろいろと営業しにくくなってしまうと考えているのかもしれませんね」(別の利用客)

店長は全否定するが……

 午前0時すぎ、2号店がオープンしたことについて、営業を終えた店長を直撃した。

――瀧さんの奥さんがオーナーをされているそうですが、無事に初日の営業が終わりましたね?

いや、奥さんはいないですよ。この店は瀧さんと全然関係ありません! 調べればわかるけど、ここは俺の名義で、俺が借金をして作った店なんだからさ

 取材の意を伝えると、険しい表情になった。この日、一緒に働いていた女性2人もどちらも瀧の妻ではないと話す。

――このお店は、中目黒にあるおでんバーの2号店ですよね?

違いますよ。お店の名前も全然違うでしょ? こっちから否定するのも面倒くさかっただけです。施工の段階でいろいろ書かれて本当に迷惑してますよ

 なおも質問をしようとしたが、憮然とした様子で、

「もう話すことはありません」

 店側は終始、瀧の妻が経営に関わっていることを否定していたが、バーではこんな気になるやりとりも。

瀧さんと親交の深い演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチさんが役者らしき女性と来ていましたが、彼は店長に“これ瀧に勧められたんだよ”と言って、トンカツを頼んで美味しそうに食べていたんです。

 店長は瀧さんの名前を出されて気まずかったのか、“あ、そうですか”とそっけない反応をしていましたよ。

 瀧さんと関係がなかったら、ケラリーノさんもそんなことは言わないと思うんですけどね」(前出・利用客)

 瀧が客としてこの店に顔を出す日は来るのだろうか……。