5月22日、東京湾岸警察署に車で移送される田口容疑者

「大麻を吸うと血管性の異変が起きます。大麻を吸うことで動脈が細くなる血管の収れんが起こりやすくなり、心臓によくありません。頻繁に使用すると寿命を縮めることにつながります」

 薬物に詳しい『ヒガノクリニック』の日向野春総院長は大麻の使用に警鐘を鳴らす。

 大麻を所持していた容疑で逮捕された田口淳之介容疑者と小嶺麗奈容疑者。大麻は、海外では合法化している国もあるため、ほかの薬物に比べると手を出しやすいが、危険性も高い。

コカインや覚せい剤は単独で使用することも多いのですが、大麻は集団で使うケースが多い。そうして使用していくうちに仲間内で情報が漏れて、ほかの薬物の誘いも受けやすくなる。

 カップルの間だと、運命共同体のように、ふたりでこっそり使うことにおもしろさを覚えます。ただ、秘密を共有しているという優越感に浸って、つい周りにしゃべりたくなってしまう。それが原因で捕まることも多いんですよ」(日向野院長)

 田口淳之介容疑者にはどのような量刑が科されるのか。『弁護士法人・響』の西川研一代表弁護士に話を聞いた。

「前科がないことや営利目的ではないこと、大麻を所持したことで逮捕されたという点を踏まえると、懲役1年6か月程度、執行猶予3年程度の量刑が考えられます」

 事件になってしまった以上、一緒に生活していくことは難しいように思えるが、この先、一緒に暮らせるかどうかは、保釈段階と判決確定後の段階に分けて考えることになる。

「そもそも、誰とどこで暮らすのかは憲法上の基本的権利として尊重されるべき事柄です。しかし、保釈には一定の条件が課せられます。

 今回のように、ふたりが共犯者という関係であることを考えると、保釈の条件として、連絡をとり合うことの禁止や、保釈期間中の別居という条件がつく可能性が高いと思われます。そうすると、保釈が認められたとしても、一緒に生活することは難しいでしょう」(西川代表弁護士、以下同)

 一方、判決が確定した後は、よほどのことがない限り、法的強制力をもって別居させられることはないという。

「ただ、今回の事件でふたりが薬物使用に至ってしまったのは、彼らが同居して一緒に生活していたことも大きな原因のひとつとして考えられます。

 そうであれば、弁護側としては(起訴事実を認めて量刑の軽減を求める方針であれば)量刑を軽くしてもらうため、本人の反省や更生への意欲の表れとして、今後は一緒に生活しないという主張をすると思われます。そうすると、やはり一緒に生活することは難しいという結論に至るのではないでしょうか」

 今後について芸能ジャーナリストの佐々木博之氏は、

ASKAさんのようにライブを中心にやっていくことになるでしょう。ただ、田口さんの場合、ソロでの活動が成功していたとは言いがたい。薬物で逮捕されたことで、今後は地方のイベントも難しくなります。そうなると、芸能界での仕事がなくなる可能性が高いですね

 まさに“ギリギリ”で生きていくことになる。今後、元アイドルが背負い続ける“重い十字架”だ……。